【5STEP】壁紙のしつこいヤニを撃退!掃除のコツとは
真っ白だった壁紙がいつの間にか黄色く・・・壁についたタバコのヤニはとても気になりますよね。
汚れやニオイはもちろん、受動喫煙の原因にもなるタバコのヤニ。今回はそんなしつこいヤニを綺麗に掃除するためのコツ、掃除の注意点をご紹介します。
目次
【5STEP】壁紙のしつこいヤニを撃退!掃除のコツとは
1)ヤニの正体を理解しよう!ヤニのメカニズムと原因とは?
(1)ヤニのメカニズム・正体とは
タバコを吸った部屋につくヤニ。その正体はタバコに含まれるタールです。タバコのパッケージに3mgや10mgといったように表示されています。
タール(Tar)は日本語で乾溜液という意味。もともとは熱分解によって出来る粘り気のある黒い液体のことです。「ヤニ」は漢字で「脂」と表すとおり、べたべたした油のこと。タバコのタールとは油なのです。
(2)ヤニの主な原因とは
タバコ葉が燃えることで染み出るタール(脂)。煙で運ばれたタールが空気中に拡散され、壁に薄くつくことを繰り返し、油の粘着力で何層にも重なり、しつこいヤニ汚れになります。
ヤニがつくのは壁だけでなく、家具や家電製品、カーテン、天井、さらには人間の歯や肺にもこびりつきます。
2)ヤニを放っておくことでの悪影響とは?
タバコ煙に含まれるタール。このタールには発がん性物質を含む約4000もの化学物質が含まれています。黄色く変色した壁のヤニにもこれだけの物質が含まれています。
分煙についての社会意識が高まっていますが、受動喫煙のリスクについても懸念されています。煙がなくなったあとの残留物質からの受動喫煙は喫煙と同等という調査結果も。
また、時間をかけて蓄積されることで有害性は増すともいわれており、ヤニ汚れが健康へもたらす悪影響は無視できません。
3)道具の準備を!壁紙のヤニ掃除に必要なグッズ5選
有害性を知るとヤニはすぐにキレイに掃除したくなりましたよね。大変そうに思えますが、簡単に掃除することが出来ますよ。
壁のヤニ掃除に必要な道具も簡単に揃えられるのでご紹介します。
(1) 重曹
タールは油分(酸性)なのでアルカリ性の洗剤が有効です。水100mlに対し小さじ1杯の重曹を溶かし、重曹水を作ります。
タールの油分を緩めるため、約50度のお湯を使うとさらに効果的です。100円ショップやドラッグストアで手軽に買えるのがありがたいですね。
(2) セスキ炭酸ソーダ
重曹の10倍の洗浄力があると言われるセスキ炭酸ソーダ。手に優しい弱アルカリ性で、油汚れに強いのが特徴です。水500mlに対し小さじ1杯のセスキ炭酸ソーダを溶かします。
こちらもタールの油分を緩めるため、約50度のお湯を使いましょう。重曹と同じく100円ショップで買えます。ボトル入りの使いやすいタイプも売っていますが、濃度の調節が出来るので粉末を買って自作する方がオススメです。
(3) 無水エタノール
油分を溶かすのに効果的なのはアルコール。パイプやキセルの愛好家がメンテナンスに使う定番グッズのようです。普通のアルコールスプレーでも効果はありますが、無水エタノールの方が洗浄力は強いです(エタノールはアルコールの種類のひとつです。)
一般的な消毒用エタノールに薄める前の原液なので成分の99.5%以上がエタノールということで油汚れには強力な味方です。揮発性が高いので換気をしながら使いましょう。また、お酒に弱い方や皮膚の弱い方は注意が必要です。
(4) 塩素系漂白剤
頑固なヤニには塩素系漂白剤を使いましょう。台所で使うハイターなどを薄めたり、スプレータイプのものであれば直接使えます。揮発性が高いので換気をしながら使いましょう。塩素系であればカビ取りようの漂白剤でもOKです。
「漂白」なので元の壁が白いものにだけ使うようにしましょう。漂白剤自体にも刺激臭があるので、ヤニ掃除が広範囲の場合は何日かに分けてやるといいですね。
(5) 台所用洗剤(オレンジオイル配合)
家庭にある洗剤としては台所用洗剤も有効です。油汚れに強いオレンジオイル配合のものであればタールを浮かせて掃除が出来ます。
直接使うと洗剤のぬめりや泡立ちの掃除が大変なので薄めて使いましょう。5~10倍を目安に薄めてください。
4)ステップ解説!ヤニ掃除の5つの手順とは?
洗剤の準備ができたらさっそく掃除に取り掛かりましょう!
(1) ステップ1:スプレーで吹き付ける。
壁についたヤニ掃除は広範囲になる大変な作業です。洗剤をつけて汚れを浮かせるのには、スプレーで吹き付けていくのが楽です。軽い汚れはこれで落ちるのでどんどん浮かせて行きましょう。
(2) ステップ2:スポンジにつけてこする。
壁には凸凹があるので、スプレーでは行きわたらない部分が出てきます。洗剤に浸したスポンジを使ってくぼみや溝までしっかりこすっていきましょう。
(3) ステップ3:浮いた汚れをふきとる。
浮き出た油は洗剤とともに垂れ流れてきます。床を汚したり、乾燥して汚れを再定着させないためにもこまめにふき取っていきましょう。
(4) ステップ4:水ぶきする。
汚れをふき取った後は必ず水ぶきしましょう。残った汚れを洗い流します。
(5) ステップ5:乾拭きして仕上げる。
壁に水分が残ったままにしておくと壁紙の痛みの原因になるので、乾拭きして仕上げます。ヤニは何層にも重なってこびりついています。
頑固な汚れであってもこの5ステップを繰り返すことで、汚れを少しづつ取り除いて掃除することが出来ますよ。
5)壁紙の種類によっても掃除方法が違う?
壁のヤニ掃除といっても、家によって壁の素材が違います。素材に合わせた掃除方法を抑えておきましょう。
(1) ビニールクロス
賃貸をはじめ、一般的に広く普及しているタイプの壁紙です。ビニール素材は静電気でほこりや汚れを寄せやすいですが、表面がつるつるしているのでお手入れが手軽なのがメリット。
洗剤で濡らして掃除をしても、しっかり乾拭きをすればOKです。表面の凸凹を傷つけないように、こする時は力を入れすぎないように注意が必要です。
(2) 紙素材
水分に弱いので、洗剤は使えません。シミのもとになるので注意が必要です。どうしてもの場合はナチュラル系洗剤である重曹水やセスキ炭酸ソーダを浸したぞうきんを固く絞って掃除しましょう。この時、目立たない部分でシミや痛みにならないか試してからにしましょう。
(3) 珪藻土
自然の吸湿性で室内を快適に保ってくれることで人気の珪藻土。空気中の水分を吸ったり放出したりする表面の穴にヤニが詰まると、せっかくの珪藻土の持ち味が台無しに。
また、表面をこすることでヤニが珪藻土の奥にまで入り込んでしまうことも。珪藻土の壁のヤニは、洗剤を浸したぞうきんを固く絞り、叩きながらヤニを浮かすように掃除しましょう。
ヤニの油分を浮かせる作業が必要になるので、基本的には防水性のあるビニールクロス壁のヤニ掃除は出来ないということになりますね。その他の素材の壁紙は張り替えや上塗りすることになります。
6)ここに注意!ヤニ掃除で注意する4つのこと
効果的な掃除も、ちょっとの不注意でシミや汚れのもとになることもあります。ここで気を付けたいポイントをまとめてみます。
(1)洗剤を溶かすのはお湯で
ヤニの油分を浮かせるために、重曹やセスキ炭酸ソーダを溶かすのはお湯を使うと効果的です。目安の温度は50度です。温かい洗剤がヤニに浸透することで油分がゆるみ、汚れを落としやすくしてくれます。
(2)上から下へ
壁は垂直面なので吹き付けた洗剤は下に下に垂れていきます。せっかくヤニを掃除した綺麗な壁がまた汚れないよう、作業は天井に近い部分から順に行いましょう。
(3)傷や継ぎ目に注意
壁は何枚もの壁紙を継ぎ合わせてあります。壁紙はふつう縦に張られていますので、よく見ると上から下へ線になっている部分が見つかります。
せっかく浮かせたヤニ汚れが壁紙の継ぎ目や傷部分にしみ込んでしまうと、新たな汚れの原因になるので注意しましょう。
(4)手袋は忘れずに
天然素材の洗剤であっても皮膚の弱い方は手荒れの原因になります。また、浮かせたヤニ汚れ自体にも有害物質がたくさん含まれているので素手で触りたくないですよね。掃除中はゴム手袋を忘れず着用しましょう。
7)ヤニがつきにくくなる?壁紙を綺麗に使う日々のポイントとは
ヤニは煙とともに壁にくっつき、層になって重なっていきます。なので、頑固な汚れになる前のこまめな掃除が一番です。
ヤニ汚れはタバコの吸う頻度や本数にもよりますが、非喫煙者の家であってもほこりや料理時に出る油分、手垢などでも壁紙は汚れます。数ヶ月に1回はアルコールなどで拭き掃除をすることがオススメです。
換気扇や空気清浄機を使う方もいますが、タバコの煙をすべて吸引するにはバキューム級のパワーが必要とのデータも。室内でタバコを吸う以上、壁のヤニ掃除は必要ということですね。機械を使う場合はフィルターの掃除も忘れないようにしましょう。
今回のまとめ
1)ヤニの正体を理解しよう!ヤニのメカニズムと原因とは?
2)ヤニを放っておくことでの悪影響とは?
3)道具の準備を!壁紙のヤニ掃除に必要なグッズ5選
4)ステップ解説!ヤニ掃除の5つの手順とは?
5)壁紙の種類によっても掃除方法が違う?
6)ここに注意!ヤニ掃除で注意する4つのこと
7)ヤニがつきにくくなる?壁紙を綺麗に使う日々のポイントとは