白いコートの汚れを落とそう!試したい4つの掃除の手順

コートを着ている女性

白いコートは、ファッションに華やかさを添えてくれますが、色の特性上、汚れがついたときにとても目立ってしまう、というデメリットがあります。

お気に入りの白いコートを、長く綺麗な状態で着るための、汚れの落とし方を紹介します。






白いコートの汚れを落とそう!試したい4つの掃除の手順


1)白いコートにも素材の種類がある?コートの主な3種類と落とし方の違い

(1)ウール素材

白いコートの素材の代表的なものとして、ウール素材があります。保湿性が高くて暖かいので、真冬に着るコートに多用されています。ウールだけでは重くなりがちなので、化学繊維と混紡されているものもありますが、ウールの割合が大きいほど暖かくなります。軽く叩く程度であれば、ウールの質感を落とさずに水をつけたタオル等で汚れを落とすことができます。

(2)カシミヤ・アンゴラ等の高級天然素材

高級天然素材のカシミヤやアンゴラを用いた白いコートも人気です。暖かさや手触りの良さは、他の素材にはない最大のメリットですので、好んで選ぶ方も多いでしょう。

しかし、大変デリケートな素材のため、自分で汚れを落とすことは難しくなります。質感が大きく変わってしまう可能性があるので、クリーニングに出す方が良いかもしれません。

(3)ポリエステル素材

軽くてシワになりにくく、丈夫な合成繊維のポリエステル素材も、白いコートに使われることがあります。

手触りの良さという面では、ウールやカシミヤ、アンゴラ等の天然素材に比べて劣りますが、軽さやシワになりにくいという特性を生かし、ウールやカシミヤと混紡して用いられるケースもあります。台所用の中性洗剤や、洗濯用固形石鹸を使って汚れを落とすことができます。

2)汚れの種類によっても落とし方が違う!2種類の汚れとは?

(1)水溶性の汚れ

白いコートにつけてしまいがちな汚れの1種類は、水溶性の汚れです。しょうゆやコーヒー等を、外食の際にうっかりコートに飛ばしてしまう、というケースがあります。ぬるま湯を含ませた綺麗なタオル、台所用中性洗剤を使って落とすことのできる汚れです。

(2)油溶性の汚れ

もう1種類は、ファンデーションや口紅等の化粧品や、ボールペンのインクのような、水となじまない油溶性の汚れです。ある程度丈夫な素材の白いコートであれば、液状の洗濯洗剤やおしゃれ着洗い用洗剤、台所用中性洗剤、ベンジン等を用いて落とせる場合もあります。

3)白いコートの一般的な汚れを落とすのに必要なグッズ3選

(1)台所用中性洗剤

水溶性の汚れにも、油溶性の汚れにも使えるのが、台所用中性洗剤です。汚れの種類によって、水で薄めたり原液をそのまま用いたりします。普段使っている洗剤をそのまま汚れ落としに使えるので、気軽に試すことができます。変色や変質が見られないか、コートの目立たない部分で確認すると安心です。

(2)ベンジン

口紅等の化粧品汚れをはじめとする油溶性の汚れには、ベンジンが使えます。ドラッグストアや薬局で入手できます。揮発性が高く、成分が空気中に広がりやすいため、汚れ落としの作業は必ず換気を行うように心がけましょう。また、変色や変質が起こらないかどうか、事前に確認する必要もあります。

(3)おしゃれ着洗い用の液状中性洗剤

ウール等の天然素材が多く含まれている白いコートの汚れを落とす際には、おしゃれ着洗い用の液状中性洗剤を使うことができます。ぬるま湯に溶かして、袖口等の汚れを優しくこするようにして落とします。

白いコートと手袋

4)白いコートについた一般的な汚れの落とし方4ステップ

(1)ステップ1:台所用中性洗剤で水溶性の汚れを落とす

まず、ぬるま湯を含ませた綺麗なタオル等で、白いコートの汚れと汚れの周囲を軽く叩くようにして、湿らせます。付着してすぐの、少量の水溶性汚れであれば、この段階である程度薄くなる場合もあります。その後、水で5倍程度に薄めた台所用中性洗剤を綺麗なタオル等に含ませ、やはり軽く叩くようにして、汚れを取り除いていきます。

(2)ステップ2:おしゃれ着洗い用中性洗剤で油溶性の汚れを落とす

乾いた綺麗なタオル等で、白いコートに付着した汚れの油分をできるだけ吸い取ります。それから、おしゃれ着洗い用の中性洗剤の原液を少量、濡らしたタオルにつけて、汚れの周りから内側に向かって軽く叩くように、汚れを繊維から浮き上がらせる気持ちで落としていきます。

(3)ステップ3:ベンジンを使って口紅等の油溶性の汚れを落とす

ベンジンを染み込ませた綺麗なタオルで、白いコートにつけてしまった口紅等の油溶性の汚れを落とします。この場合も、汚れの周囲から中心に向かって、軽く叩いていきます。汚れが目立たなくなるまで繰り返します。

(4)ステップ4:洗剤やベンジンの成分を拭き取る

上記のステップを用いて、白いコートの汚れを落とした後は、綺麗なタオルか雑巾を水で濡らし、汚れを落とす際に使用した洗剤やベンジンの成分をしっかり拭き取ります。

5)白いコートの汚れを落とす場合の2つの注意点とは?

(1)タオルは常に綺麗な面を使う

洗剤やベンジンを使って、白いコートの汚れを落とす時、叩くようにするとタオルに汚れが移ります。その汚れがまたコートに付着してしまうのを防ぐため、タオルを確認し、常に綺麗な面で汚れを落とすように心がけます。

(2)繊細な素材の場合は無理をしない

白いコートの汚れを自分で落とすことができればベストですが、カシミヤやアンゴラ、メルトンウールといった、独特の風合いを持つ繊細な天然素材のコートを汚してしまった場合は、無理に自分で落とそうとせず、クリーニングを依頼するほうがよいかもしれません。特徴的な風合いが損なわれて、汚れを落とした部分だけが目立ってしまうことが考えられるからです。

6)クリーニングも依頼できる?

(1)平均的な費用・期間は?

自宅で対応できない白いコートの汚れは、クリーニングに依頼すると安心です。ロングコートであれば1000~3000円前後、腰から膝上あたりの丈のハーフコートは800~2500円前後、カシミヤやアンゴラのような高級天然素材を用いたコートは1100~2800円前後で、クリーニング店によっては300~500円程度の追加料金が発生する場合もあります。

期間は、店舗によっては即日仕上げに対応していることもあります。通常は、2~5営業日程度かかることが多いようです。宅配タイプのクリーニング店では、もう少し時間がかかると考えられ、費用と、いつまでに仕上がれば良いかをよく検討して選ぶことができるでしょう。

(2)依頼する上での注意点は?

素材や装飾品の有無によって、基本料金にプラスして追加料金を請求されることがあるので、事前にインターネットや店舗の価格表示を見て検討する必要があります。

また、汚れやシミの種類によっては、クリーニング店でも対応できないケースが考えられます。これも事前に店舗に行って、対応可能かどうか、追加料金はどの程度かかるかを確認した上で依頼するように注意しましょう。

7)メンテナンスが重要!白いコートを綺麗に使う・保管する上でのポイント

(1)綺麗に使うコツとは?

白いコートは、気をつけていても汚れがつきやすいものです。駅やバス停、公園のベンチや椅子に座ると、泥や土の汚れが付着して黒ずんでしまうことが考えられるので、できるだけ避けることが綺麗に使うコツです。

さらに、冬場の外出時にはマフラーやショール、手袋を着用すると、襟や袖に汚れがつくのを防ぐこともできます。

バッグを肘や肩にかけていると、気づかないうちにバッグのハンドル部分の汚れや手垢が白いコートに移ることが考えられるので、気をつける必要があります。

(2)保管するポイントは?

白いコートを着る季節が終わって保管する前に、目立った汚れがなくても必ずクリーニングを依頼することがオススメです。その際に、ビニール製のカバーは外して保管します。クリーニングの際に使用した溶剤が蒸発せずに残ってしまうケースがあるからです。

さらに、ビニールは通気性が悪いため湿気が溜まってしまい、その状態で長期間保管していると、コートの変色や劣化、カビの繁殖につながる恐れもあるので、受け取って家に持ち帰ったらすぐにカバーを外す習慣づけが必要です。






まとめ

1)白いコートの素材の違いと汚れの種類とは

2)汚れ落としに活躍するグッズを知ろう

3)一般的な汚れの落とし方4ステップと注意点

4)高級素材は無理せずクリーニングに

5)毎日のちょっとしたコツと保管の仕方で白いコートを綺麗に使おう