セーターのシミ抜きに!シミ汚れを落とす3ステップ完結版

グレーと白色のセーター(ニット)

大切なセーターにシミが付いた!この記事では、シミ抜きの効果的な方法と手順を紹介します。一番はとにかく早めに対処すること。知っておきたい豆知識や汚れ別、種類別の違い手入れのコツ、色落ちや素材へのダメージを最小限に抑えるテクニックをお伝えします。

目次

セーターの生地や種類による違いは?

一言でセーターの生地と言っても様々な種類があります。まず天然繊維の中でセーターの生地に使われるのが、ウール・カシミヤ・アルパカ・アンゴラ・モヘア・キャメル等が挙げられます。これらを一括りで、毛と言います。

そして、化学繊維の中でセーターの生地に使われるのがアクリルです。毛には、弾力性・保湿性・吸水性等に優れ、シワになりにくいという特徴があります。

しかし、デメリットとして縮みやすい・変色しやすい・毛玉ができやすい等が挙げられます。そしてアクリルには、保湿性に優れている・軽い等のメリットがある反面、汚れやすい・熱に弱い・毛玉ができやすい等のデメリットがあります。セーターを洗濯する際は、生地をしっかり把握しておきましょう。

セーターのシミ汚れは何でできたもの?洗濯の違い

水溶性のシミ

水溶性のシミとは、コーヒー・ジュース・醤油等の事を言います。これらがセーターに付いてしまった場合は、汚れを広げない様にティシュやハンカチで吸い取りましょう。その後、シミ抜きを行って洗濯をするのがベストです。

油性や混合汚れのシミ

チョコレートや口紅等の汚れは油性、カレーやマヨネーズ等の汚れは混合汚れと言います。油分が含まれているものがセーターに付着した場合は、水を付けずにティッシュやハンカチで汚れを除去しましょう。その後、しみ抜きを行って下さい。

セーターのシミ抜きに必要なグッズ3選

綺麗なタオル

洗濯してあるタオルや新しいタオルを用意して下さい。セーターに付いた汚れをタオルに移す為に必要です。よって、綺麗なタオルだけど汚れても良いものを選んで下さい。

洗剤

エマール等のオシャレ着用中性洗剤を用意して下さい。ドラッグストアで購入できますので、あなたのお好きなオシャレ着用中性洗剤を選びましょう。

歯ブラシ

歯ブラシは新しい物でなくても構いません。使い捨てできる様な古い歯ブラシを用意しましょう。セーターのシミをタオルに移す際に必要です。

セーターの染み抜きの手順を解説!3ステップとは?

セーターのシミ(水溶性の汚れ)の場合

セーターのシミ(水溶性汚れの場合)
ステップ1:汚れに洗剤を付けるオシャレ着用の中性洗剤を汚れに付けます。
ステップ2:セーターを置くタオルを下に敷き、その上に汚れた面とタオルが向き合う様にセーターを置きます。
ステップ3:洗剤でシミを抜くセーターの裏側から歯ブラシでトントン叩いてタオルに汚れを移し、普段通り洗濯します。歯ブラシで叩く際は、タオルをずらしながら行って下さい。

セーターのシミ(油性・混合汚れ)の場合

セーターのシミ油性・混合汚れ)の場合
ステップ1:セーターを置くタオルを下に敷き、その上に汚れた面とタオルが向き合う様にセーターを置きます。
ステップ2:洗剤でシミを抜く歯ブラシに中性洗剤を付け、トントン叩きます。この際は、タオルをずらしながら叩いて下さい。
ステップ3:洗濯する叩いてシミ抜きを行ったら、普段通り洗濯を行いましょう。

セーターのシミ抜きの注意点2つ

シミ抜きは優しく行う

シミ抜きを行う際は、早くシミを落としたい、完全に落としたいという思いから、力を入れて擦ってしまいがちです。すると、シミを広げてしまったり、生地を傷めてしまう可能性があります。シミ抜きを行う際は、できるだけ優しく行いましょう。

シミ抜き後は丸洗いする

シミ抜きが終わると、ついついホッとしてしまい、洗濯を後回しにしてしまいがちです。しかし、シミ抜きを行った後の洗剤を放置していると、その洗剤自体がシミになってしまいます。

又、アイロンやドライヤーで乾かすのも、シミを悪化させるので避けましょう。シミ抜きを行った際は、必ずセーターの丸洗いを行って下さい

応急処置に!セーターのシミ抜きの処置方法

シミが付いた時に最も有効なのが、コンビニでも販売されている携帯シミ抜きです。これがあれば外出先でもシミ抜きできますので、とても便利です。

しかし、上記でも記載しましたがシミ抜きを行った際は、なるべく早めに丸洗いする必要があります。その日の内に洗濯できない旅行先等では、ティッシュやハンカチで拭き取り、シミ抜きはクリーニング店に任せると良いでしょう。

セーターを綺麗に使う4つのポイントとは?

1日着たら数日は休ませる

セーターに付きものの毛玉は、摩擦によりできてしまいます。セーターを長く着たいなら、摩擦を少しでも抑える為に、連続で着用するのは避けましょう。

ブラシをかける

洋服ブラシは、服に付いた汚れを除去し、毛玉をできにくくする効果があります。着用後は編地の目に沿って、優しくブラッシングしましょう。しかし、力を入れて擦るのではなく、ホコリを払う様に優しくブラシをかけて下さい。

脱いだセーターはしばらく収納しない

脱いだセーターは、硬く絞ったタオルで襟元や脇の部分をたたき拭きすると汚れが落ちます。その後、体温や湿気を除去する為に、ハンガーで吊るしましょう。そして、きちんとたたんで収納して下さい。

毛玉は除去する

毛玉が目立ち始めたら、繊維の絡まっている部分から毛玉を切り離しましょう。その際は、セーターを切らない様にする為に、小さなはさみを使いましょう。

ガムテープ等で毛玉を優しく引っ張り、切る部分を見やすくすると毛玉が除去しやすいです。

セーター(ニット素材)のシミ抜きをクリーニングに依頼する場合

相場・期間とは

セーターのシミ抜きクリーニングの料金相場は300~1500円程度です。染み抜きの料金は、染みの大きさによっても異なります。一般的に5cm以内の染みであれば、この料金範囲内と言えるでしょう。

シミ抜きクリーニングは、通常のクリーニングよりも長めの期間がかかります。シミの度合いや衣類の素材によって多少の変動はありますが、4~7日程度を見込みましょう。

カシミアやウールで出来たセーター・ニットは、特にデリケートであるためクリーニングに出すべきです。天然素材は風合いもソフトで魅力的ですが、ダメージも受けやすくなっています。

クリーニングでの注意点とは

セーターのシミ抜きクリーニングを選ぶときは、シミの程度や衣類の素材、クリーニング店の技術力などを考慮しましょう。口コミやレビューを見れば、かなり信ぴょう性高く選びやすいです。

クリーニング店には、ドライクリーニング、ウェットクリーニング、ドライプラスウェットクリーニングなど、さまざまなクリーニング方法があります。シミ抜きクリーニングは、生地を傷めたりシミの沈着を防いだりするためにもおすすめです。

セーターのシミ抜きに関連するよくある質問まとめ(Q&A)

セーターの古いシミはマーガリンでどう落とせるの?

マーガリンは油性のシミを落とす効果があるため、セーターの古いシミに有効です。

セーターの古いシミ汚れにマーガリンを使う手順
・シミがついた部分を裏返しにして、当て布としてタオルを下に敷きます
・マーガリンを、シミの上に薄く塗ります
・ドライヤーの温風を、シミに当てながらマーガリンを溶かしていきます
・溶けたマーガリンがシミと馴染んだら、タオルでシミを拭き取ります
・洗濯機で洗濯します

ドライヤーの温風でマーガリンを溶かすことで、シミの油分が溶け出し、繊維から浮き出てきます。その状態でタオルで拭き取ることで、シミを落とすことができます。

なお、マーガリンは油分が多いため、シミが広がらないように注意して使いましょう!また、衣類によってはマーガリンが色落ちしてしまう場合があるため、事前に目立たない部分で試してみることをおすすめします。

白い服(ニット)のシミで時間が経ってしまった!どうしたらいい?

白い服やニットのシミ抜きには、塩素系漂白剤、酸素系漂白剤、還元漂白剤などがあります。塩素系漂白剤は効果が早いので、目を離さないように注意して使いましょう!

白いニットのシミ抜きの手順
・洗面器に水と中性洗剤を溶かす
・ニットのシミのある部分に水をかけて軽く湿らせる
・シミ部分に洗濯液をつけて、やさしくつまみ洗いする
・汚れが奥まで入り込んでいる場合は、歯ブラシで優しくトントンと叩いて、汚れを浮かせる
・セーターを裏返しにし、シミ部分の下にタオルを敷く
・裏側から歯ブラシで軽くたたきながら、タオルに汚れを移す
・洗濯ネットに入れて弱水流で洗濯する
・風通しの良い日陰で平干しをして、乾燥させる

時間が経ってしまったシミの場合は、「漂白」がおすすめです。漂白剤をシミの部分に直接つけるか、ガーゼや綿棒などにつけて、優しく叩きながら汚れを落としましょう。漂白剤を10分ほど馴染ませたら、洗濯機でいつも通り洗います。

古いシミ(時間が経った)に!オキシクリーン・重曹・酸素系漂白剤・ワイドハイターは使える?

オキシクリーンを使う場合

オキシクリーンは、時間が経ったシミにも効果的です。オキシクリーンの主成分である過炭酸ナトリウムは、酸素の泡を発生させて汚れを浮かせ、分解します。そのため、時間が経った汚れでも、酸素の泡が汚れに浸透して、効果的に落とすことができます。

古いシミ汚れにオキシクリーンを使う手順
・シミをできる限り取り除く
・桶や洗面器に40〜60度のぬるま湯を張り、オキシクリーンを適量加える
・シミのついた衣類を漬け込む
・30分〜1時間ほど漬け置きする
・洗濯機で通常通り洗濯する

重曹を使う際の注意点はこちら。

  • 色落ちしやすい衣類や、プリントTシャツなどは、オキシクリーンの使用を避けること
  • オキシクリーンの溶液は、皮膚や目に入ると刺激があるので、ゴム手袋やメガネ等を着用すること

古いシミでも、オキシクリーンを使って丁寧に落とすことができれば、きれいに仕上がります!ぜひ試してみてください。

重曹を使う場合

重曹は、汚れを中和させて浮かせる働きがあります。そのため、時間が経ったシミにも効果を発揮してくれます!

古いシミ汚れに重曹を使う手順
・シミの部分に重曹を振りかけ、指で軽くもみ込みます
・40〜50℃のぬるま湯にシミの部分を浸します
・15分ほど放置します
・もみ洗いしてすすいでください
・洗濯機で洗濯します

重曹を使う際のポイントとして、

  • シミが広がらないように、外側から内側に軽くもみ込んでください
  • ぬるま湯を使うことで、重曹が溶けやすくなり、汚れが浮きやすくなります
  • もみ洗いするときは、シミ部分をこすらないように注意しましょう

ただし、ニットはデリケートな素材なので、重曹を使う前に洗濯表示必ず確認しましょう!色の濃いニットや、毛足の長いニットの場合は、重曹を使うと色落ちや風合いが変わってしまう可能性があるので、注意が必要です。

酸素系漂白剤を使う場合

酸素系漂白剤は、色落ちのリスクが少ない漂白剤なので、デリケートなニットにも使うことができます。

酸素系漂白剤を使ったシミ抜きの手順
・ニットの洗濯表示を確認して、酸素系漂白剤が使用可能かどうか確認します
・洗面器にぬるま湯(約40℃)を用意し、酸素系漂白剤を適量溶かします
・シミのある部分に、酸素系漂白剤を浸透させるように、歯ブラシなどでトントンと叩きます
・30分〜1時間ほど放置し、シミが浮いてきたら、ぬるま湯で洗い流します
・洗濯機で洗濯します

ただし、酸素系漂白剤は、色落ちの可能性があるので、色柄物の場合は、目立たない部分で色落ちの確認をしてから使用するようにしましょう!また、毛足の長いニットの場合は、毛並みに沿ってシミを叩くことで、毛並みが乱れるのを防ぐことができます。

ワイドハイターを使う場合

ワイドハイターは「ある程度使用できますが、注意をしながら使う必要あり!」です。酸素系漂白剤の一種です。酸素系漂白剤は、汚れの成分を酸化させて分解し、漂白する仕組みです。そのため、時間が経ったシミでも、ある程度は落とすことができます。

ただし、ワイドハイターは強力な漂白剤なので、ニットの素材によっては色落ちする、または繊維を傷める可能性もあるので使用には注意が必要です。ニットに時間が経ったシミがついた場合は、以下の方法でワイドハイターを使ってシミ抜きを行いましょう。

ワイドハイターを使ったシミ抜きの手順
・シミの部分を冷水で洗い流す
・シミの部分にワイドハイターを直接塗る
・5分ほど放置する
・洗面器に水と中性洗剤を入れて、シミの部分を軽くもみ洗いする
・水でよくすすぐ
・洗濯機で洗濯する

シミが完全に落ちない場合は、2~3回繰り返してみましょう。ワイドハイターを使う場合は、以下の点に注意しましょう。

  • 漂白剤を使う前に、ニットのタグや洗濯表示を確認して、漂白剤の使用が可能な素材かどうかを確認する
  • ワイドハイターを直接塗る場合は、必ずゴム手袋を着用する
  • シミの部分にワイドハイターを塗った後は、すぐに洗濯する
  • 漂白剤は長時間放置すると、生地を傷める可能性があるので注意する

このように特にご自身の素材に合わせて、十分に注意をしながら試してみるようにしましょう!

頑固なシミ(取れないシミ)はどうやって抜きますか?

頑固なニットのシミを落とすには、漂白剤やクレンジングオイルを使う方法があります。漂白剤を使う場合は、シミに直接漂白剤をつけて、ガーゼや綿棒などで優しく叩きながら汚れを落とします。10分ほど馴染ませたら、洗濯機でいつも通り洗います。

クレンジングオイルを使う場合は、乾いた状態のシミにクレンジングオイルをたっぷりとたらし、揉んだり押したりしてシミとよくなじませます。3~5分ほど時間を置き、油がしっかり吸着するようにします。ぬるま湯ですすぎ、洗濯機で洗います。

また、蒸気と酸素系漂白剤でシミを落とす方法もあります。大きめのマグカップにお湯を注ぎ、その上にシミの部分を覆うようにしてセーターを置き、漂白剤を蒸気に当てながらシミ抜きしていきます。マグカップがない場合はスチームアイロンの蒸気を当てて試してみましょう。

経年劣化による服の黄ばみはどうやって落とす?

経年劣化による黄ばみには「酸素系漂白剤」「重曹」「セスキ炭酸ソーダ」を試すことができます。黄ばみの原因としては、汗や皮脂、タバコのヤニ、空気中の汚れなどが挙げられます。これらの汚れが衣類に残ったまま放置されると、酸化によって黄色く変色してしまいます。

酸素系漂白剤の場合

酸素系漂白剤は、水に溶けると酸素が発生して汚れを分解する漂白剤です。黄ばみには酸素系漂白剤が最も効果的です。

黄ばみ汚れに酸素系漂白剤を使う手順
・衣類を水で濡らす
・酸素系漂白剤を適量入れる
・黄ばみ部分をよく揉み込む
・20〜30分程度つけ置きする
・洗濯機で洗濯する

重曹の場合

重曹は、弱アルカリ性で汚れを落とす効果があります。黄ばみには重曹と食器用洗剤を混ぜてペースト状にして使うのが効果的です。

黄ばみ汚れに重曹を使う手順
・黄ばみ部分を水で濡らす
・重曹と食器用洗剤を混ぜてペースト状にする
・ペーストを黄ばみ部分に塗り込む
・5分程度置いてから洗い流す
・洗濯機で洗濯する

セスキ炭酸ソーダ

セスキ炭酸ソーダは、重曹よりもアルカリ性が高く、汚れを落とす効果が高い漂白剤です。黄ばみにはセスキ炭酸ソーダと食器用洗剤を混ぜてペースト状にして使うのが効果的です。それでも黄ばみがひどい場合や、繊細な素材の衣類の場合は、クリーニング店に依頼する判断をしましょう!

ニットの茶色いシミはなに?どうやって取るの?

気になる服に付いた茶色いシミの正体は、「カビ」「サビ」の原因がほとんどです。服にカビやサビがつくと、見た目が悪くなるだけでなく、健康にも影響を及ぼす可能性あるため、早めに対処することが大切です。

茶色いシミ(カビ汚れ)

カビは、高温多湿な環境で、皮脂や食べこぼしといった栄養源があればどこでも発生します。特にウールやシルク、皮といった天然素材の洋服はカビが発生しやすいため、保管の際は注意が必要です。カビの茶色いシミは、表面がザラザラしていることが多いのが特徴です。また、カビ臭い匂いがする場合もあります。

茶色いシミ(サビ汚れ)

サビは、水道水に含まれる鉄サビです。築年数が経っている家だと水道管が錆びて、鉄サビが衣類につくことがあります。また衣服の付属品のファスナーなどが錆びている場合も、服につきます。サビの茶色いシミは、表面がツルツルしていることが多いのが特徴です。また、鉄の匂いがする場合もあります。

シミの原因がカビの場合は、酸素系漂白剤やカビ取り剤を使って落とすことができます。また、サビの場合は、サビ落とし剤を使って落とすことができます。

シミの落とし方は、シミの種類や大きさによって異なります。生地の種類によっては、シミ抜き剤を使うと色落ちや生地の傷みなどのトラブルを起こす可能性があるため、注意をして対処しましょう!

記事のまとめ:セーターのシミ抜きについて

ここまで、セーターの染み抜きの手順や関連するよくある質問についてお伝えをしました。セーターにシミがついた場合、できるだけ早く対処することがシミ抜き成功の鍵となります!素材をきちんと確認して、効率よくお手入れ方法を選んでみましょう。

そしてシミ抜き剤や洗剤は、目立たない場所で試し染みを取ることで、色落ちや素材へのダメージを確認しながら進めてみましょう。皆さんの大切なセーターが、少しでも綺麗な状態に戻ることを願っています!

この記事の参考文献

RE:KURI
タククリ
ポニークリーニング
東京都クリーニング生活衛生同業組合

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