木(木材)のカビ取り方法!黒カビ・白カビの落とし方一挙公開

自然と木材のテーブル

今回は木のカビ取り(青カビ・ススカビ・黒カビ・白カビ)方法をご紹介!

カビ取りにアルコールは有効なの?カビは何度のアルコールで死滅するの?カビ取りに効果的な、エチルアルコール、重曹、クエン酸、次亜塩素酸水、カビ取り剤、キッチンハイターの使い分けをお伝えしますので、最後までご一読ください!


目次

木につくカビにも種類がある?代表的な種類と違い

アオカビ

木材に発生する青カビの正体は、カビの一種である「ペニシリウム属」の菌です。ペニシリウム属には、青色や緑色、黒色など、さまざまな色のカビが含まれますが、木材に発生する青カビは、主に「ペニシリウム・クラーケイ」という種類です。

ペニシリウム・クラーケイは、湿度の高い場所を好むカビで、木材の表面や内部に発生します。木材の表面に発生した場合は、青や緑色の斑点やコーティングのようなものが目立ちます。内部に発生した場合は、木材が黒ずんで腐食することがあります。

ススカビ

木材のススカビは、木材に寄生する昆虫の一種です。体長は約2〜3mmで、黒褐色の体色をしています。幼虫は木材に穴を開けて、その中で生活します。木材を食害することで、家具や建物の腐朽を引き起こすことがあります。

黒カビ

クロカビは、腐朽菌とも呼ばれ、木材を分解する能力に優れています。クロカビは、気温20℃、湿度80%以上の環境で繁殖します。そのため、木材が湿った状態が続くと、クロカビが発生しやすくなります。

クロカビが発生すると、木材が黒ずんで腐食し、強度が低下します。また、クロカビの胞子を吸い込むと、アレルギーや喘息などの健康被害を引き起こす可能性があるため発見したら要注意です。

白カビ

白カビは、その名の通り、白い綿毛のような見た目をしています。木材の他にも、壁紙や畳、食品など、さまざまな場所に生えることがあります。

白色カビは、木材の表面に付着して、菌糸を伸ばしながら成長していきます。菌糸は、木材の成分を分解して栄養を得ています。そのため、白色カビが生えた木材は、腐食や変色などの被害を受ける可能性があります。

白色カビはアレルギーの原因となることもあります。そのため、木材に白色カビが生えた場合は、早めに除去することが大切です。

ライフハック+編集長

いずれも、カビは劣化を教えてくれているサインと捉えましょう。このカビは健康への影響や木材の劣化を引き起こす可能性があるため、早めに除去することが大切です。

カビを放っておくことでの悪影響とは?

カビの中には、人間の腎臓に悪影響を及ぼす種類のものがあります。室内の家具や建具に発生したアオカビを放っておくと、深刻な病気につながりかねず、危険だと言えます。また、ダニはカビを餌として繁殖するため、できる限り除去したいものです。

ススカビは長時間空中にとどまるため、木に付着したススカビが室内を漂い、アレルゲンになってしまうことが考えられます。アレルギー以外にも、稀に皮膚病や角膜炎、副鼻腔炎等の重い病気を引き起こす危険性のあるカビですので、放置せずに木のカビを取り除く必要があるでしょう。

カビの原因って?主な2大原因を理解しよう

湿気

カビが発生する最大の原因は、湿気です。家屋の気密性が高くなると同時に、エアコンを利用することが多く、窓やドアを開けて家の中の換気や風通しをすることが少なくなっているので、室内に湿気がこもりやすくなっています。

特に、外気温と室内の温度差が大きくなる冬場は、結露が生じて木の窓枠にカビが発生するケースが見られます。

家具の長期間の放置

木製の家具を壁にピッタリくっつけて置いていると、空気の流れが悪くなり、カビが発生しやすくなります。

一度設置した家具を移動させることはあまりないので、つい見落としがちですが、カビを放置することの危険性を考えると、定期的に家具の配置を見直すことも必要でしょう。

木のカビ掃除取りに必要なグッズ3選

消毒用エタノール

木のカビ取りに必要なグッズの1つは、消毒用エタノールです。薬局やドラッグストアで、1000円前後で入手できます。カビの色素を落とすことよりも、滅菌・除菌に重点を置きたい方におすすめです。

消毒用エタノールは、木のカビに直接吹き付けてカビ取りを行うので、100円ショップ等で小さめのスプレーボトルを購入すると、効率良く作業できるでしょう。

酸素系漂白剤

カビの色素が目立って見栄えが悪く、しっかり落としたい場合に使えるグッズが、酸素系漂白剤です。塩素系漂白剤よりは作用が穏やかとは言え、漂白剤を用いた木のカビ取りは木材を傷めやすいため、どうしてもカビをそのままにしたくない方は試してみてください。

紙やすり

目の細かい紙やすりを使って、滅菌もしくは漂白後に木部を削ることもできます。ホームセンターで、様々な目の細かさのサンドペーパーを入手できます。

注意点としては、賃貸物件では行いにくい方法であることと、ある程度紙やすりの使用に慣れている方でないと加減が難しい点です。また削った部分が変質する可能性が高く、他の部分と異なった見た目になり、かえって目立ってしまうこともあるため、力加減には注意しましょう。

ステップ解説!木のカビ取りの3つの手順とは?

ステップ1:消毒用エタノールで木に付着したカビを滅菌する

木にカビが付着してしまった部分に、スプレーボトルに入れた消毒用エタノールを吹き付けます。10~15分ほどそのまま置き、スプレーした部分が乾燥してから、乾いた綺麗な布で拭き取ります。

ステップ2:酸素系漂白剤でカビの色素を落とす

消毒用エタノールを使用して木のカビ取りをしても、黒いカビの色素が残って目立っている場合、酸素系漂白剤を用いたステップに進みます。

酸素系漂白剤を染み込ませたキッチンペーパーでカビの部分を覆い、15分程度置き、水分が乾くまで待ちます。

ステップ3:目立つカビを紙やすりで削り落とす

酸素系漂白剤が乾いた後、さらに徹底的にカビの色素を落としたい時には、目の細かい紙やすりで削り落とします。

ライフハック+編集長

軽い力で、丁寧に削ることを心がけましょうカビ取りをした部分だけが目立ちすぎないよう、周囲も少し削るようにすると見た目が整います。

木の種類によっても掃除方法が違う?

パイン材

根強い人気のカントリーテイストを醸し出すパイン材は、木質が柔らかいため傷が付きやすいという特性があります。カビ取りをする際には、消毒用エタノールでの滅菌にとどめ、木を傷めやすい漂白剤や紙やすりの使用は避けましょう。

チェリー材

ツヤのある木質と、時間が経つとともに色が濃く変化していくチェリー材の家具も人気があります。耐水性、耐久性に優れている木質のため、漂白剤を塗布したり紙やすりで少し削ったりしても、目立ちにくいでしょう。

オーク材

耐久性の高さと加工のしやすさが人気で、家具に広く用いられているのがオーク材です。落ち着いた色合いのため、和室用の家具にも洋室用にも幅広く取り入れられています。

もともと斑が入ったような、まだらになっている部分があるのが特徴です。漂白剤や紙やすりを用いたカビ取りにも対応できる素材です。

ここに注意!カビ掃除で注意することとは?

薬剤の乾燥を

木のカビ取りをする際、消毒用エタノールを用いる場合も、酸素系漂白剤を用いる場合も、必ず塗布した薬剤が乾燥してから、拭き取ったり紙やすりで削り取ってから、次のステップに移るように心がけましょう。

まだ湿った状態で拭き取ろうとすると、かえってカビの胞子を広げてしまいます。紙やすりをうまくかけることもできないため、「乾燥」ポイントになります。

マスク・メガネ・手袋の着用を

もう1つの注意点は、カビや薬剤を吸い込んだり、直接手で触れたりする危険を避けるため、必ず使い捨てのマスク、掃除用の手袋、保護メガネ等のグッズを着用することです。

ライフハック+編集長

家の中にカビや薬剤の成分が充満すると、お子さんやペットにも悪影響が及ぶため、換気も忘れずに行う必要があります。

カビから守ろう!木を綺麗に使う日々のポイントとは

木製の建具や家具をカビから守って綺麗に使うためには、日々行える掃除やメンテナンスが重要です。窓枠のカビを防ぐためには、寒い時期に結露防止用のシートを貼って事前に予防したり、結露してしまったらすぐに拭き取って乾かしたりする対策ができます。

家具をカビから守るためには、毎日換気をきちんと行うことや、湿気の多い部屋にはできるだけ大きな家具を置かないこと、どうしても置かなければならない場合は、壁から5cm程度離して置くことを心がけましょう。

週に1度は、湿気の溜まりやすい窓枠やドアの下部、家具の裏などをチェックして、カビが発生していないかどうか確認しましょう。もしカビが付着していたらすぐに除去する習慣をつけると、カビが広い範囲に発生してしまうことを避け、木を綺麗に保つことができます。

木のカビ取りに関連する質問まとめ(Q&A)

木(木材)の黒カビが取れない!どうしたらいい?

木の黒カビを落とすには、エチルアルコールや次亜塩素酸水、カビ取り剤を使用して掃除を試してみましょう。

方法
エチルアルコールで拭き取る

カビが木材の表面だけに生えている場合は、エチルアルコールで拭き取るのが最も手軽で効果的です。エチルアルコールはカビを死滅させる効果があるので、カビが発生しているところだけでなく、周りも拭き取っておきましょう。

エチルアルコールでの掃除手順
・清潔な布にエチルアルコールを含ませる
・カビが生えている箇所を拭き取る
・乾いた布で拭き取る

方法
次亜塩素酸水で拭き取る

カビが木材の表面だけでなく、木材自体が黒ずんでいる場合は、次亜塩素酸水で拭き取ると、黒ずみの緩和ができます。次亜塩素酸水は木材を傷める可能性があるため、注意が必要です。

次亜塩素酸水での掃除手順
・清潔な布に次亜塩素酸水を含ませる
・カビが生えている箇所に布を当て、30秒ほど放置する
・清潔な布で拭き取る

方法
カビ取り剤を使用する

エチルアルコールや次亜塩素酸水でカビが取れない場合は、市販のカビ取り剤を使用します。カビ取り剤は種類が豊富にあるので、木材の種類やカビの状態に合わせて選びましょう。

カビ取り剤での掃除手順
・カビ取り剤の説明書をよく読んでから使用する
・カビが生えている箇所にカビ取り剤を塗布する
・カビ取り剤の説明書に記載されている時間放置する
・清潔な布で拭き取る

カビが木材の内部まで浸透している場合は、カビ取り剤では完全に除去できない可能性があります。また、カビ取り剤の使用方法が間違っている場合も、効果が期待できません。

カビ取り剤の使用方法は、必ず説明書をよく読んでから行いましょう。カビ取り剤を選ぶ際は、カビの種類を確認して、適切なカビ取り剤を選びましょう。

カビ取り後は、木材が乾燥するように十分に換気しましょう。また、カビが生えにくい環境を整えることも大切です。木材の表面が乾燥したままにならないように、風通しを良くしたり、湿度を下げたりする対策をしましょう!

木に生える白いカビは何?何度で死滅するの?白カビの取り方は?

木に生える白いカビは、うどんこ病という病気によるものです。このカビは、葉や茎の表面に菌糸を伸ばし、そこに胞子を形成します。胞子は風に乗って運ばれ、他の植物にも感染します。

うどんこ病の原因となるカビは、60℃以上の熱で死滅します。したがって、木に生えた白いカビを退治するには、カビが生えた部分を熱湯や高圧洗浄機で洗い流すことが効果的です。ただし、木の表面を傷つけないように注意が必要です。

また白カビ除去には、アルコールで拭き取ることも試してみましょう。清潔な布にアルコールを含ませ、カビの生えている箇所を拭き取ります。アルコールが揮発しやすいため、こまめに布を交換しながら拭き取ってください。

木材のカビ取りに、なぜアルコールは有効なの?

木材のカビ取りにはアルコールは有効です!その理由として「カビの細胞膜を破壊する」「カビの胞子を殺菌する」の2つが挙げられます。

カビの細胞膜を破壊する

アルコールは、カビの細胞膜を溶解する性質があります。カビの細胞膜は、カビが外部からの影響を受けないようにする役割を果たしていますが、アルコールによって破壊されると、カビは外部から水分を吸収できなくなり、枯死します。

カビの胞子を殺菌する

アルコールは、カビの胞子を殺菌する効果もあります。カビの胞子は、空気中に浮遊しているため、カビ取りをしても、胞子が残っていると再発する可能性があります。アルコールを使ってカビを拭き取ることで、カビの胞子を殺菌し、再発を防ぐことができます。

アルコール度数は70度程度が最も効果的

アルコール度数は、70%が最も効果的といわれています。アルコール度数が低いと、カビの細胞膜を完全に破壊することができず、十分な効果が得られません。また、アルコール度数が高すぎる(85%以上など)と、殺菌力が低下し、かつ木材を傷める可能性があるため、注意が必要です。

木材のカビ取りには「重曹」「クエン酸」どっち?使い分けは?

重曹とクエン酸は、どちらも家庭で手軽に手に入る万能な洗剤です。しかし、木材のカビ取りに使う場合は、それぞれの特徴を理解して使い分けることが大切です。

重曹は、アルカリ性で、カビの胞子を剥がしたり、カビの栄養源となる汚れを落とす効果があります。また、木材を傷めにくいというメリットもあります。

クエン酸は、酸性で、カビを溶かす効果、またカビの発生を予防する効果があります。しかし、木材を傷める可能性があるため、小さな部分でテストしてから使いましょう!

重曹とクエン酸の使い分け
・カビが軽度で、木材を傷めたくない場合は、重曹を使う
・カビがひどい場合は、クエン酸を使う
・木材が白木の場合は、クエン酸を使うと変色する可能性があるので注意

使用の際の注意点
・カビが広がらないように、カビの周囲も広めに洗う
・カビ取りをした後は、木材を乾燥させる
・カビの原因となる湿気を除去する

木のカビに「キッチンハイター(塩素系漂白剤)」を使用する方法は?次亜塩素酸水とは?

キッチンハイターの主成分は次亜塩素酸ナトリウムです。次亜塩素酸ナトリウムは、カビの細胞膜を破壊し、カビの死滅や成長を抑制する効果があります。また、次亜塩素酸ナトリウムは酸化作用を持ち、カビの繁殖に必要な栄養素を分解する効果もあります。木のカビにキッチンハイターを使用する方法として、以下を試してみましょう。

STEP
換気を行い、事前準備

キッチンハイターは強い薬剤なので、換気を十分に行い、ゴム手袋、マスク、ゴーグルを着用して作業を行います。

STEP
スプレーボトルの用意

キッチンハイターと水の割合は1:2で準備を。キッチンハイターをスプレーボトルに入れて、カビにスプレーします。カビが広範囲に生えている場合は、カビ全体を覆うようにスプレーしましょう。

STEP
液垂れ対策を

キッチンハイターは液だれしやすいので、雑巾でカビの下辺りを押さえておきます。

STEP
浸け置きをする

キッチンペーパーをあて、ラップで密着させて、30分〜1時間そのままにしておきます。キッチンハイターがカビに浸透して、カビを除去しやすくなります。

STEP
雑巾でこすり洗いを

キッチンペーパーを剥がして、雑巾でこすり洗いします。カビが浮き上がってきたら、雑巾で拭き取ります。

STEP
十分な乾燥を

水で洗い流して、乾燥させます。乾燥が不十分だと、カビの再発の原因になるので、しっかりと乾燥させましょう。

カビをしっかりと除去するには、キッチンハイターをカビに密着させるのが重要です。そのため、キッチンペーパーをあて、ラップで密着させておきます。

次亜塩素酸水の注意点
・強いアルカリ性なので、手袋やマスクを必ず着用して作業しましょう
・金属やプラスチックなどの素材を傷める可能性があるため、目立たない部分で試してから使用しましょう
・次亜塩素酸水は、人体に有害なため、誤飲や吸入に十分に注意してください

カビが頑固な場合は、キッチンハイターと片栗粉を混ぜてペースト状にして塗りつける方法もあります。カビを除去した後は、木材の乾燥を十分に行い、カビの再発を防ぎましょう!

ホームセンターで手に入る木材のカビ取り剤は?

ホームセンターで手に入る木材のカビ取り剤は、大きく分けて2種類あります。

1つは、次亜塩素酸水です。次亜塩素酸水は、カビの胞子を殺す効果があります。木材の表面にカビが生えている場合は、次亜塩素酸水をスプレーして、数分放置してから拭き取ることでカビを除去できます。ただし、次亜塩素酸水は、木材を変色させる可能性があるため、注意が必要です。

もう1つは、カビ取り剤です。カビ取り剤は、次亜塩素酸水よりもカビの胞子を殺す効果が高いため、木材の内部までカビが侵食している場合は、カビ取り剤を使うと効果的です。カビ取り剤は、木材の種類やカビの種類によって、適した製品が異なるため、事前に確認しておきましょう。

ライフハック+編集長

カビ取り剤でカビを除去しても、カビの原因となる湿気を除去しないと、再びカビが生えてしまう可能性があります。カビ取り剤でカビを取り除いたら、木材を乾燥させるとともに、湿気対策をしっかりと行うことがポイントです。

記事のまとめ:木のカビ取り掃除について

ここまで木(木材)のカビ取り方法、カビの除去方法をご紹介しました!カビにも種類があり、その度合いや種類によって効果的なカビ除去方法が異なります。

冒頭でご紹介したように、カビは放っておくと人体影響を及ぼす恐れもあります。ぜひ本記事を参考に、カビを撃退して気持ちの良いライフスタイルを送っていきましょう!

この記事の参考文献

ジョンソン株式会社
レック公式オンラインショップ
ナフコオンラインストア

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