布団たたきの正しい3STEP!期待できる効果とメソッド
布団を天日に干すと、とても気持ちがいいものです。布団たたきでたたいてからしまうと、溜まったホコリやダニを追い出せそうな気がして、そうしている方も多いでしょう。
実際、布団たたきにはどのような効果があるのか、また注意点に関してお伝えします。
目次
布団たたきの正しい3STEP!期待できる効果とメソッド
1)そもそも布団にはどんな汚れが?汚れの3種類とは
布団に付着する汚れは、大きく分けて3種類あります。
(1)水溶性の汚れ
1つ目は、体から出る汗、アカ、フケなどの物質や、ダニの死骸や糞を含む、水溶性の汚れです。就寝中に汗をかいた実感がなくても、ほとんどの人は毎晩200cc程度の汗をかいていて、それが布団に染み込んでしまいます。
(2)油溶性の汚れ
2つ目は、ファンデーションや口紅のような化粧品や、体から出る皮脂を含む、油溶性の汚れです。水溶性の汚れのように繊維の中に入りこむことはありませんが、水に溶けない汚れですので、自宅で落とすのは難しい場合が多くなります。
(3)不溶性の汚れ
3つ目は、タバコのヤニやホコリ、空気中を漂っているカビやサビなどの、不溶性の汚れです。水にも有機溶剤にも溶けないため、表面にとどまっている間に素早く落とす必要がある汚れです。
2)布団を干すのを怠っているデメリットとは?
毎晩、布団は汗を吸収しています。もし布団を干すのを怠っていると、湿気が溜まり続けて蒸発しないので、布団の中綿が傷んで劣化してゆき、断熱効果や熱を保つ効果がどんどん阻害されてしまいます。
また、中綿に羊毛を使用している布団は、湿気を吸収することが臭いの原因となりますので、定期的に日光で消毒したり、風を通して布団に溜まった湿気を蒸発させる必要があります。
3)知っておこう!本当に「布団たたき」は効果がある?
(1)布団たたきの注意点とは
ほとんどの方は、布団を実際にたたいているかもしれませんが、あまり強く叩きすぎると、布団の中綿が損傷し、かえってフワフワ感を損なってしまうおそれがありますので、注意が必要です。
強く叩いても、ダニやホコリを除去する効果が上がるわけではなく、布団の表面の肌に接するところに、ダニの死骸や糞、汚れが上がってきたり、空気中に汚れを拡散したりする結果になるため、気をつけましょう。
「布団たたき」というグッズの名前からは少し離れますが、布団をたたくのではなく、表面をなでるように静かに動かすほうが、より効果的であると言えます。
(2)布団の素材によってもやり方・効果は違う?
中綿が綿でできている布団は、軽い力でなでるようにすれば、ホコリやダニを除去したり、中綿をふっくらとした状態に保つことができます。羊毛布団は、綿の布団よりダニの発生は少ないですが、同じように軽くなでるように布団たたきを使うことで、表面に付着したホコリを落とすことができます。
羽毛布団は大変デリケートな素材のため、布団たたきは使わないほうが良いでしょう。生地が傷んで羽毛が飛び出したり、羽毛そのものが傷んで質感が損なわれてしまうからです。
(3)布団たたきに期待できる効果とは
布団を取り込む前に、布団たたきでそっと表面を滑らせるようになでると、布団の表面に付着したホコリやダニなどの汚れを落とすことができます。
4)布団たたきを正しく活用する場合の布団の干し方!3STEP
(1)STEP1:肌に触れる側を外側にして干す
まず、布団の普段肌に触れている側を外側にして、日光がじゅうぶん当たるように干します。
(2)STEP2:前後・表裏を変えて全面を天日干しにする
1つの面に30分程度日光が当たれば、殺菌することができます。少し手間はかかりますが、30分~1時間ごとに布団の前後・表裏の向きを変えて、すべての面に日光が当たるようにします。
(3)STEP3:布団たたきで表面をなでてから取り込む
布団をしっかり天日に干したら、布団たたきで表面をなでるように滑らせてから取り込みます。前述のとおり、強くたたくとかえって布団を傷める原因となるため、あくまでも軽い力でなでるようにします。布団を裏返して両面行い、取り込めば完了です。
5)本当にダニ退治をしたいなら!試すべき布団の掃除方法3選
(1)掃除機をかける
布団の中に入り込んでしまったダニを退治するために試せる1つの方法は、掃除機をかけることです。吸引力が高い循環式の掃除機がおすすめです。普段の掃除とは違ってゆっくりと動かすように意識し、1箇所に20~30秒程度あてるように心がけます。
(2)スチームアイロンをあてる
ダニは高温に弱いので、高温のスチームアイロンをあてる方法も効果的です。ただ、手間と時間がかかるため、体力や予定に余裕のあるときに試すことをおすすめします。中綿に湿気が残るため、スチームアイロンをあてた後に天日干しをしたり、家の中の風通しの良い場所に置いておいたりして湿気を逃がします。
(3)コインランドリーを活用する
家の近くに、布団丸洗いに対応しているコインランドリーがあれば、活用するのも1つの手です。高温の乾燥機でダニを退治してから、洗濯機で丸洗いし、最後に布団を高温で乾燥させれば、しっかりダニを退治することができます。最後の手段として試してみることもできるでしょう。
6)知っておきたいダニ退治の常識!天日干しの2大効果とは?
(1)湿気を除去して布団をふっくらさせる
布団を天日干しにすると、中綿に溜まった汗の水分が蒸発するので、ふっくらとした本来の風合いを取り戻すことができます。
(2)紫外線による殺菌作用
太陽光に含まれる紫外線は、布団に溜まりがちな雑菌をしっかり殺菌してくれるので、子供やお年寄りなども安心して布団を使うことができます。
7)天日干しの正しい方法を紹介
(1)オススメの干す時間・時間帯とは
天日干しのオススメの時間は、2~3時間程度です。真夏は日差しが強烈なので、午前中の2時間程度で、十分除湿・殺菌効果を期待できます。それ以外の季節は、紫外線の多い10時~15時の間の2~3時間を目安に干すと効果的です。
(2)天日干しの正しい方法とは
布団の限られた面だけではなく、すべての面に日光をあてるように意識して干すことが大切です。30分~1時間ごとに布団の向きを変えれば、満遍なく日光があたり、殺菌できるでしょう。
(3)天日干しでの注意点とは
真夏は非常に紫外線が強く、長時間干したままにすると、かえって中綿を傷めてしまったり、表面のカバーが色あせてしまったりする可能性があります。特に午後は日差しがより強くなるため、午前中の2時間程度にとどめましょう。
8)布団の種類によっても干し方が違う?3種類の違いとは?
(1)中綿が綿の布団
中綿が綿でできている布団は、天日干しが最も効果を発揮するタイプです。上記の方法を参考に天日干しをすると、より良い状態を長くキープできます。
(2)羊毛布団
羊毛布団は、綿の布団ほど頻繁に天日干しをする必要はありません。布団に溜まった水分を蒸発させるために、家の中の風通しの良い場所に置いたり、立てかけたりするだけで十分です。殺菌効果を活用するため、月に1~2回、1時間程度天日干しをする程度にとどめます。
(3)羽毛布団
羽毛布団の素材は大変デリケートなため、天日干しや布団たたきはNGです。窓を開けた部屋で、数時間陰干しする程度にとどめましょう。
9)ダニから守ろう!布団を綺麗に使う日々のポイントとは
週に1回程度天日干しができれば理想ですが、仕事などで忙しくしていると、その頻度で布団を干すのが難しいかもしれません。家の中の換気を良くしたり、カーテンを開けて窓から日光が入ってくる場所に布団を置いておいたりするだけでも、ある程度の除湿・殺菌効果を期待できます。
また、普段掃除をする際に、少し時間に余裕があれば、布団に掃除機をかけることもおすすめのポイントです。ハンディタイプで吸引力の高い、循環式の掃除機をゆっくりかけることで、ホコリやダニを除去して布団を綺麗に使うことができるでしょう。
まとめ
1)布団に付着しやすい汚れの種類と、天日干しをしないメリットとは
2)布団たたきの効果と注意点を知ろう
3)布団たたきを正しく活用する天日干しの方法
4)布団乾燥機がなくてもできる、ダニ退治の方法
5)天日干しの注意点と、素材別の干し方とは
6)日々のメンテナンスで布団をダニから守ろう