【カビ除去】服に付着した頑固なカビ汚れを落とす4STEP

洋服のクリーニング

衣替えの時期に、久しぶりにタンスから取り出したお気に入りの服に、もしもカビが生えていたら、とてもショックです。カビ汚れを自宅で落として、また着ることができれば嬉しいですね。服に付着した頑固なカビ汚れを落とす方法をご紹介します。






【カビ除去】服に付着した頑固なカビ汚れを落とす4STEP

1)そもそもカビとはなに?

(1)そもそもカビとは?

カビは、真菌類に含まれ、胞子を飛散させ、付着したものに糸状の菌糸を伸ばして繁殖します。25度前後の温度で、湿度が高ければ高いほどよく発育します。

(2)服につくカビにも種類がある?

服につくカビには、大きく分けて2種類あります。1つは白カビで、比較的取り除きやすいのですが、もう1つの黒カビはとても目立つため、除去しにくいカビです。

2)要チェック!カビがつく原因とは?

(1)カビの栄養となるものがある

カビは、服に含まれる様々なものを栄養として繁殖します。例えば、シルクやウール、皮革製品といったタンパク質を含む衣類、糖分を含む洗濯のりがついた衣類、シミや汚れのついた衣類には、カビがつきやすくなります。

(2)湿度の高い環境で保管している

クローゼットやタンスの中は、思っている以上に湿気がたまりやすい場所です。限られた時期しか着ない服は、締め切った場所に長期間保管することがあり、換気が少ないと湿度が高くなって、カビが繁殖しやすい環境になってしまうのです。

3)クリーニングの準備を!服についたカビへ準備したいアイテム4選

(1)使い古しの歯ブラシ

服の表面にカビがついている場合、柔らかい毛足の使い古した歯ブラシでこすり落とす作業が必要になります。服の生地を傷めないよう、できるだけ柔らかいタイプのものを選ぶようにします。

(2)消毒用エタノール

服に生じたカビを落とすために、消毒用エタノールを活用します。ドラッグストアで購入でき、様々な場所の掃除やカビ対策にも使えるので、用意しておきましょう。

(3)酸素系漂白剤

酸素系漂白剤を用いて服のカビ汚れを落とすこともできます。ただし、色や柄によっては漂白剤を使用すると変色する場合がありますし、ステンレス以外の金属がついている服には使用できないので、注意が必要です。

(4)重曹パウダー

皮革でできた服のカビを落とすには、重曹パウダーが役立ちます。これもドラッグストアや100円ショップ等で手軽に購入できます。

クリーニングをしている主婦

4)お手入れの手順とは?カビを落とす洗濯の4STEP

(1)STEP1:使い古しの歯ブラシでカビをこすり落とす

服の表面に白カビが発生している場合、使い古しの歯ブラシで静かにブラッシングしてこすり落とします。生地を傷めるおそれがあるので、軽い力で行います。

(2)STEP2:消毒用エタノールでふき取る

ブラッシングした後、消毒用エタノールをタオルに含ませ、軽くたたくようにしてカビを取り除いていきます。カビの範囲が広がらないよう、外側から内側に向けて拭き取っていきます。カビが落ちたら、風通しの良いところに干して乾燥させます。

(3)STEP3:酸素系漂白剤でカビを落とす

色落ちや変質の心配が少ない服であれば、付着した黒カビを酸素系漂白剤を使って落とせる場合があります。

45度前後のお湯を洗面器かバケツ等の深さのある容器に入れ、定量どおりの酸素系漂白剤を入れて混ぜ、溶かします。そこに、カビがついた服をたたんで入れ、お湯が冷めるまでそのままおきます。

お湯が触れるくらいまで冷めたら、ゴム手袋をつけて静かにもみ洗いします。カビがついている部分を確認しながら、カビの色素が薄くなるまで数回繰り返し、洗濯機で洗ってから干して乾かします。

(4)STEP4:重曹ペーストで皮革製品のカビを落とす

皮革製の服のカビは、重曹パウダーに水を加えてペースト状にしたものを使用して綺麗にします。柔らかいタオルなどの布に重曹ペーストを少量つけ、カビがついている部分をそっとこすります。カビを取り除いた後、柔らかい布でふき上げます。

5)要注意!掃除で注意することとは?

(1)酸素系漂白剤が使用できる服かどうか確認する

カビの汚れを落とす際に、酸素系漂白剤を使用する場合、色や柄のはっきりした服に使うと、色落ちしてしまうことがありますので、事前に洗濯表示等をよく確認してから作業するよう心がけます。

(2)カビの範囲を広げない

歯ブラシと消毒用エタノールを使ってカビを落とすときは、カビの範囲を広げないよう、必ず外側から内側に向かってブラッシングしたり、たたいて拭き取ったりするよう注意します。また、カビを吸い込まないようマスクや保護メガネ、ゴム手袋を着けると安心です。

(3服の素材によっても効果的な方法は異なる?

コットンや、ポリエステル等の化学繊維など、比較的表面がスムースで変質しにくい素材の服であれば、カビをブラッシングで落とす方法が効果的です。

皮革製の服は、水分を含むと変質、変色のおそれがあり、水洗いができないため、上記のSTEP4を参考に、重曹ペーストを使用してカビを落とします。

自宅の洗濯機

6)普段の生活から注意を!服を綺麗に保つポイントとは

(1)カビ防止の洗濯のコツ

服にカビが生じないようにする洗濯のコツは、汚れやシミ、汗が付着したらできる限り早く洗うことです。汚れてから時間が経てば経つほど、カビの栄養源が服の繊維にとどまってしまうことになるからです。

(2)カビ防止の干し方のコツ

カビを防止する干し方のコツは、衣類を完全に乾かすことです。少しでも湿気が残っているまま、タンスやクローゼットに長期間収納していると、湿気を好むカビが繁殖しやすくなってしまいます。衣替えは、乾燥した天気の良い日に行うようにすれば、しっかりと服を乾かすことができるでしょう。

(3)保管方法のポイント

クローゼットやタンスは、思いのほか湿度が高くなりがちです。除湿剤を置いたり、空気が乾燥している日を選んで定期的に換気をするなどして、中に湿気がこもらないように工夫します。

また、服をぎっしり詰め込んでしまうと、空気の流れが悪くなって湿気がこもり、カビが生じやすくなるため、長期間保管する際には特に、できるだけ余裕をもたせて収納するように心がけます。

7)カビ除去をクリーニング店に頼むとしたら?

(1)どんなケースだとクリーニング店を頼るべき?

服のカビがかなり広い範囲に広がっていたり、金属製の付属品がついている服のカビ除去をしたい場合は、自宅では難しいケースが多いため、専門のクリーニング店に依頼する必要があります。

また、シルク等の繊細な素材の服は、カビを落とそうとしてブラッシングしたり、エタノールや漂白剤を用いたりすると、変色や変質の可能性があるので、やはりクリーニング店に頼む方が無難です。

(2)頼む場合の値段・期間の相場って?

カビ除去をクリーニング店に依頼する際の値段や期間の相場は、店舗によって異なりますが、基本料金にプラスして、カビ・シミ抜きの料金数百円~1000円前後がかかります。

期間の目安は、早ければ3日前後、宅配タイプのクリーニングの場合は1週間~10日前後かかる場合もあるため、次にその服を着る日時が決まっている場合は、逆算して依頼する必要があるでしょう。

(3)頼む場合に注意したいこととは?

事前に、服についたカビの色や程度、広がった範囲等をクリーニング店に伝え、対応可能かどうか確認したり、大体の費用を見積もってもらうようにします。せっかく時間とお金をかけて依頼したのに、結局「落とせなかった」ということを避けるためにも、できるだけ事前の打ち合わせを綿密に行うことをおすすめします。






まとめ

1)カビの特性と服にカビがつく原因を知ろう

2)手軽に入手できる4アイテムで服のカビを綺麗に

3)4つのステップで服についたカビを落とそう

4)服にカビを生やさないためのメンテナンス方法とは

5)繊細な服のカビ除去はクリーニング店に依頼