種類別に解説!包丁のサビ除去に効果的な4大手順とは?
毎日の料理に使う包丁にサビが発生してしまうと、調理に直接影響するので、すぐに除去する必要があります。包丁の素材には様々な種類があるので、それぞれに合わせて効果的な落とし方が違ってきます。
包丁のサビ除去に効果的な手順をご紹介します。
目次
種類別に解説!包丁のサビ除去に効果的な4大手順とは?
1)そもそもサビってどんな状態?
(1)サビとは?
サビとは、金属の表面の原子が、空中の酸素や水分と反応して腐食することです。その結果、金属が赤色や黒色、青緑色に変化します。
(2)サビにも種類がある?
サビにはいくつかの種類があります。最もよく目にするのは、鉄鋼に生じる「赤サビ」です。水や海水等によって鉄が自然酸化することによって生じます。
鉄を濃硝酸に浸すことで人工的に発生させる「黒サビ」は緻密な酸化鉄のため、かえって金属を腐食から保護する機能があります。
(3)サビの掃除の基本的な考え方とは?
包丁にサビが発生したら、できるだけ早く除去することが重要です。鋼に発生する「赤サビ」は進行が早い性質があるため、放置するとどんどんサビが広がってしまい、包丁そのものが傷んでしまうからです。小さい範囲のうちに速やかに取り除くようにしましょう。
2)サビのメカニズムと根本的な原因とは?
サビが発生するメカニズムは、前述のとおり金属の酸化還元反応が原因となります。金属の表面には、不安定な金属原子があり、それが周囲の空気中の酸素と結びついたり、水分と反応したりすることでサビが生じ、金属を腐食させていきます。
3)準備をしよう!包丁のサビのお手入れに準備したいアイテム3選
(1)クレンザー
包丁のサビのお手入れに準備したいアイテムの1つが、クレンザーです。粉末状のものでも、クリームクレンザーでも、普段お使いのもので大丈夫です。
(2)コルク
飲み終わったワインのコルクを取っておいて、包丁のサビのお手入れに活用できます。クレンザーを振りかけた包丁をこすったり、コルクにクリームクレンザーをつけてこすったりしてサビを除去します。
(3)金属用のサンドペーパー
ある程度進行してしまったサビは、クレンザーでは落とせない場合があります。その際には、金属用の耐水サンドペーパーで包丁を研磨することで除去する、という方法があります。インターネット通販や、ホームセンターで入手できます。
4)掃除の手順とは?サビのお手入れ4STEP
(1)STEP1:包丁とコルクを水で濡らしクレンザーをかける
包丁のサビのお手入れをする際には、まず包丁とコルクを水で濡らします。包丁をまな板等の上に置き、サビが発生している部分を覆うように粉末クレンザーをかけます。
(2)STEP2:コルクでこする
包丁の柄の部分を抑えて動かないようにし、コルクでサビが発生した部分をこすって除去していきます。クリームクレンザーの場合は、コルクに少量つけてから包丁をこすってサビを落とします。
(3)STEP3:サンドペーパーで研磨する
3cm角程度にカットしたサンドペーパーで、少し進行してしまったサビを研磨して落とします。目の粗いものと細かいものを用意し、まず目の粗いほうのサンドペーパーで研磨した後、コルクに巻きつけた目の細かいサンドペーパーで全体を磨き、表面を綺麗にします。
(4)STEP4:お湯で綺麗にすすぐ
包丁に残ったクレンザー等をお湯で綺麗に洗い流し、水気をしっかり拭き取れば完了です。
5)要注意!掃除で注意することとは?
(1)包丁をしっかり固定する
包丁のサビを掃除する際には、柄の部分等をしっかり抑えて固定し、研磨している間にずれたり動いたりしないよう十分に気をつけます。手が滑ると、重大な怪我につながりかねないので、注意が必要です。
(2)必ずまな板の上で作業する
包丁のサビ落しには水を使うので、シンクの中で作業した方がやりやすい、と感じるかもしれません。
でも、調理台よりも低くなるので掃除しにくくなりますし、金属同士を接触させない方が良いことを考え併せると、掃除の際には必ずまな板の上で行うようにします。姿勢が安定し、短時間で作業を終えることができるでしょう。
6)包丁の素材によってもサビとり方法が違う?そのコツとは
(1)ステンレス
比較的サビにくいステンレスの包丁にも、やはりサビが発生することがあります。進行する前であれば、クレンザーとコルクで除去できるケースがほとんどです。
(2)鋼
鋼の包丁は、サビが発生すると進行が早いため、クレンザーとコルクだけではサビを除去できないことがあります。金属用のサンドペーパーを用意しておけば、気がついた時に早めに対処できるので安心です。
(3)セラミック
セラミックの包丁は、軽くてよく切れるので人気があります。セラミックは金属ではないのでサビが発生する心配がなく、柑橘系の果物やトマト等も安心して切ることができます。食器洗浄器に対応しているものもあり、忙しくて包丁のお手入れをする時間があまりない方に向いているかもしれません。
7)こんな時はどうしたら良い?傷や緊急時の対処方法
(1)傷の対処方法
硬い素材や冷凍したものを切ると、包丁そのものに傷がついてしまう場合があります。多少の傷であれば、砥石を使って研ぐことで改善される場合があります。研ぎ方のコツは後述します。
(2)素材の剥がれにはどうしたら良い?
包丁を使う時に無理に動かすと、包丁をひねることになり、薄い刃先が刃こぼれしてしまう場合があります。また、かぼちゃなどの硬い野菜をカットする際に、力まかせに叩いたりすることも刃こぼれの原因となります。普段から包丁を研いで、切れ味の良い状態を保つよう心がけることが大切です。
(3)サビ防止のアイディアとは?
柑橘系の果物やトマトといった、酸性の食材を切った後は、放置せずすぐに包丁を洗うだけでも、酸が刃に残ってサビが発生しやすくならないようにできます。ほんの少しの手間でサビを防止できるので、ぜひ試してみてください。
8)包丁を綺麗に保つポイント・メンテナンス方法とは
(1)研ぎ方のコツ
砥石を水につけて十分濡らし、包丁も濡らしてから、砥石に対して約45度の角度になるように置きます。包丁の刃が約15度の角度で砥石に当たるようにし、前後に動かして研いでいきます。
先端、真ん中、手元の順に3回に分けて研ぎ、両刃の包丁であれば反対側も研ぎます。刃こぼれや傷等が整ったら、最後にもう一度両面を2~3回ずつ研いで仕上げます。
(2)洗い方の効果的な方法とは?
包丁を使った後は、お湯で洗うことで水分が蒸発しやすくなり、サビを事前に防ぐことができます。水分が付着したままの状態が続くと、包丁はサビやすくなるので、熱めのお湯で洗った後にふきん等で綺麗に拭きあげるようにします。
(3)上手な保管方法
使用後の包丁は、洗って拭きあげた後すぐに収納するのではなく、1~2時間おいて完全に乾燥させてから収納することが大切です。
また、しばらく使わない包丁は、表面にサラダ油を薄く塗って保管すると、表面に膜ができて空気に直接触れないので、サビが発生しにくくなります。
(4)メンテナンスのポイント
普段から、使い終わったら熱めのお湯で洗ってふきんで水気を拭き取り、乾燥させてから収納するというポイントを心がけておくようにします。
1週間に1回程度、包丁を研いで切れ味の良い状態を保つと、刃こぼれや傷がきっかけでサビが発生してしまうことを避けられるので、少し時間と手間はかかりますが、包丁研ぎを習慣づけることもできるでしょう。
サビ取り専用の消しゴムを、インターネット通販等で簡単に入手できますので、キッチンに常備しておけば、すぐにサビ対策ができるので安心です。
まとめ
1)サビ発生のメカニズムを知って対策に活かそう
2)3つのアイテムで包丁のサビを掃除する
3)シンプルな4ステップで包丁のサビを除去
4)包丁の素材による掃除方法の違いとは
5)普段のメンテナンスと包丁研ぎでサビ対策を