【洗濯の極意】フェルト素材の洗濯で効果的な4手順とコツ

フェルトで作られたハート

フェルト素材は、独特の風合いがあり、秋冬のおしゃれに欠かせません。バッグや帽子といった小物類、ワッペンやアップリケといったワンポイントのアクセントで活躍してくれます。フェルト生地を自宅で洗濯する際の効果的な手順やコツをご紹介します。

目次

フェルト生地・フェルト素材とはなに?

そもそも フェルト素材とは何?

フェルト素材とは、ウールをはじめとする動物の毛の繊維を集めて石鹸等で濡らしてから、時間をかけてもんだり叩いたりして繊維をからみ合わせ、厚みのある生地にする、という方法で作られている布です。

フェルト素材は汚れやすい?

フェルト素材の表面にはほこりや汚れが付着しやすいので、使用する際や保管する際にも、汚れがつかないよう気を配る必要があります。汚れが絡まると、表面に毛玉ができてしまうこともあります。

フェルトの汚れも放っておくのは注意?

フェルトに付着した汚れを長期間放っておくと、徐々に繊維の中に汚れがしみ込んでいき、落としにくくなってしまいます。独特の温かみのある風合いが失われたり、変色・変質にもつながりかねないので、汚れたらできるだけ早く対処することが重要です。

洗濯の準備を! フェルト素材の洗濯に準備したいアイテム3選

洋服ブラシ(毛足の柔らかいもの)

フェルト素材を洗濯する前に、表面に付着したほこりや乾いた汚れをブラッシングして落とす必要があります。毛足の柔らかい洋服ブラシを使い、フェルトの毛流れに沿って静かに動かします。

おしゃれ着洗い用洗剤

フェルト素材はウールでできていることが多いので、ウールにも対応しているおしゃれ着洗い用の中性洗剤を用意します。普段お使いのものをそのまま活用できます。

洗濯用ネット

フェルト素材を手洗いした後、脱水は洗濯機で行います。その際に、型崩れを防ぐため、洗濯用ネットに入れて脱水することをおすすめします。100円ショップに、様々なサイズの洗濯用ネットがあるので、洗いたいフェルトアイテムに合った大きさのものを選ぶと良いでしょう。

お手入れの手順とは? フェルト素材の洗濯の4STEP

STEP1:洋服ブラシで表面のほこりを落とす

フェルト素材の洗濯をする前に、まずは表面のほこりや汚れ、毛玉を綺麗にします。ホコリや乾いた汚れは、柔らかい毛足の洋服ブラシでそっとなでるようにして取り除きます。フェルトのバッグ等に毛玉ができている場合は、裁縫用のハサミ等を使ってカットします。

STEP2:ぬるま湯とおしゃれ着洗い用洗剤で手洗いする

大き目の洗面器やバケツ、洗面台に30~35度前後のぬるま湯を入れ、定量どおりのおしゃれ着洗い用中性洗剤を溶かします。その中にフェルト素材のアイテムを入れて、静かに押し洗いします。

その後、ぬるま湯を数回変えながら、洗剤分が残らないよう丁寧にすすぎます。

STEP3:洗濯機で短時間脱水する

すすぎが終わったら、フェルト素材を軽く押すようにして水を切り、洗濯用ネットに入れて洗濯機で1分間だけ脱水します。長時間の脱水は変形や縮みの原因になるので、手動で設定して1分間で終わらせます。

STEP4:スチームアイロンをかける

綺麗なタオルかバスタオルの上に、洗濯したフェルト素材のアイテムを置き、バッグ等であれば手を使って形を整えます。その後、スチームアイロンを内側にかけ、表面にもかけて仕上げます。

室内の風通しの良い場所に置き、洗濯の際に残った水分と、スチームの水分を乾かせば完了です。

要注意!フェルト素材の洗濯で注意することとは?

ここまで、フェルト素材のお洗濯の手順をお伝えしました。かわいいフェルトのコースターやアクセサリー、おもちゃ、そしてファッションアイテムまで、フェルトは私たちの生活の中に幅広く使われていますよね。

このフェルト、洗濯するときには特別な注意が必要なんです。それでは、フェルト素材のお手入れについて注意点を改めてお伝えします。

注意
水洗いは控えめに

フェルトは水に濡れると縮む可能性があります。もし汚れが気になる場合は、部分的に軽くたたくか、やさしく手洗いを行いましょう。浸け置きは避けてください。

注意
熱を避ける

高温はフェルトの敵!熱湯での洗濯や、高温でのアイロンがけはフェルトにダメージを与える可能性があります。

注意
乾燥機は使用しない

乾燥機はフェルトにとってはNG。自然に風通しの良い場所で乾燥させるのがベストです。

注意
柔軟剤や漂白剤は控える

これらの洗濯添加物は、フェルトの色や質感に影響を与える可能性があります。無添加の中性洗剤を使用すると良いでしょう。

注意
しみ込み汚れには注意

フェルトは汚れがしみ込みやすいので、汚れたらできるだけ早く対処しましょう。濡れタオルや柔らかいブラシでやさしく汚れを落とすと良いですよ。

フェルトはデリケートな素材であり、適切なお手入れが必要です。上記のポイントを心がけ、大切なフェルトアイテムを長持ちさせましょう!

こんな時はどうしたら良い?色落ち・干し方のコツ

色落ちの注意点とは?

フェルト素材のアイテムを手洗いするときに、強い力をかけてもんだり押したりすると、色落ちしてしまうケースがあります。静かな力で、そっと押し洗いすることと、長時間水に浸けないことを意識して洗うことが重要です。

染み抜きの効果的な方法って?

フェルト素材の表面に付着してしまった汚れを落としたいときには、消しゴムを毛の流れに沿って軽い力でかけてみたり、食パンの柔らかい部分を使って同じように軽い力でこすると、落とせる汚れもあるので、水洗いできない帽子等に活用できるでしょう。

フェルト素材の乾かし方・干し方のポイントとは?

フェルト素材を乾かすときには、室内の風通しの良い場所を選んで干します。日光に当たったり、長時間外気にさらされると、風合いや元の色が失われてしまうことが考えられるので、室内での陰干しをおすすめします。

底がしっかりしていて自立するバッグであれば、タオルやバスタオルの上に置いて乾かすことができます。衣類に付いているフェルトのワッペンやアップリケの場合は、ハンガーに吊って、やはり室内に干すようにします。

クリーニング専門店に頼む必要があるケースとは?

フェルト素材のアイテムに、モチーフやフリルといった装飾がついている場合は、クリーニング専門店に依頼する方が無難かもしれません。せっかくのアクセントが、自宅で洗濯することによってダメージを受けてしまわないよう、慎重に検討することが必要です。

フェルト素材の服を綺麗に保つメンテナンス方法

保管方法のポイント

フェルト素材の服や小物類は、ウールをはじめとして動物性の毛の繊維でできているため、防虫を必ず忘れないようにします。

長期間使わずに収納しておく場合は特に、防虫剤と一緒に保管することで、虫食いを防ぐことができるでしょう。

ほこり除去のコツ

フェルトの大敵、ほこりを除去するコツは、こまめなブラッシングです。洋服、帽子、バッグなどどんなアイテムでも、使用した後は忘れずに、洋服ブラシでブラッシングをします。それだけでも風合いを長く綺麗に保つことができます。

カビ防止のアイディアとは?

フェルト素材の服は、寒い時期だけ着用して、衣替えの際にはクローゼット等に長期間保管することが多くなります。クローゼットの中は湿気が溜まりやすく、カビが発生することもあるので、定期的に空気の入れ替えをしたり、除湿剤や除湿シート等を活用して、フェルト素材のカビを防止します。

フェルトの洗濯やお手入れでよくある10の質問(Q&A)

フェルトは洗えますか?洗うと縮むの?

フェルトは洗濯することができますが、非常にデリケートな素材なので注意が必要です。特に高温の水や強い摩擦には注意が必要です。

機械洗いよりも、手洗いを推奨します。フェルトは水に濡れると縮む可能性があるため、洗った後は形を整えて自然に乾燥させるのが良いでしょう。

フェルト素材は濡らすとどうなるの?

フェルトは水を吸収しやすいので、濡らすと変形や縮みの原因となることがあります。また、色が落ちることや、色移りする可能性もあります。

汚れてしまった場合は、局部的に優しく手洗いするか、汚れを取るために柔らかい布でたたいてみましょう。

フェルトの最大の欠点は何ですか?

フェルトの最大の欠点は、ズバリ水や湿気に弱いことです。水に濡れると縮んだり変形したりする可能性があります。また、フェルトは摩擦にも弱く、強くこすると毛羽立ってしまうことがあります。

しかし、これらの欠点を理解し、適切なお手入れをすることで、フェルト製品を長く美しく使い続けることができます。

毛玉ができにくいフェルトはあるの?

フェルトの毛玉ができやすさは、使用される繊維の種類や製法によって異なります。一般的に、短い繊維や細い繊維を使用したフェルトは毛玉ができやすいです。

高品質なウールフェルトや特定の製法で作られたフェルトは毛玉ができにくいことがあります。毛玉が気になる場合、購入前に商品の詳細やレビューをチェックすると良いでしょう。

「アクリルフェルト」とはなに?

アクリルフェルトは、アクリル繊維を主成分として使用したフェルトのことを指します。アクリルは合成繊維の一種で、ウールのような温かみのある質感を持ちつつ、軽く、耐久性があり、色落ちしにくい特徴があります。

アクリルフェルトは、ウールフェルトよりもコストが低いため、さまざまな用途で広く利用されています。

「フェルト石鹸」とはなに?効果は?

フェルト石鹸は、フェルト作成の際に使用される特別な石鹸のこと。特に、ウェットフェルティングという手法でフェルトを作成する際に必要となるアイテムです。

ウェットフェルティングは、毛繊維に水と石鹸を加え、摩擦を加えることで繊維が絡み合い、フェルトにする方法です。フェルト石鹸の役割は、摩擦をスムーズにし、繊維が効率的に絡み合うのを助けることです。これにより、均一できれいなフェルトが作成できます。

フェルト素材のワッペンの洗濯方法は?

フェルト素材のワッペンの洗濯方法については、以下のポイントに注意して行いましょう!

手洗いを推奨

フェルトはデリケートなので、機械洗いよりも手洗いがおすすめです。洗濯機を使用する場合、ネットに入れて洗うことで摩擦を減少させることができます。

冷水を使用

温かい水や熱湯はフェルトを縮ませる原因となるので、冷水で洗うのがベストです。

中性洗剤を使用

柔らかく、色落ちしにくい中性洗剤を使用してください。

直射日光を避けて乾燥

洗濯後は、風通しの良い場所で自然に乾燥させましょう。直射日光や高温の場所は色落ちや変形の原因となるので避けてください。

脱水は控えめに

強く絞ると形が崩れる可能性があるので、優しく水分を取り除くようにしましょう。

フェルトのワッペンや装飾品は、適切なケアを行うことで、長く美しい状態を保つことができます。お手入れを怠らないよう心がけましょう。

フェルトの縮みを戻す効果的な方法はある?

フェルトが縮んでしまった場合、完全に元の大きさに戻すのは難しいことが多いですが、以下の方法で少し緩和できる場合があります!

蒸しアイロン

縮んだフェルトを平らに広げ、蒸しアイロンを使って優しく伸ばしながらアイロン掛けをします。このとき、直接アイロンを当てず、薄い布を挟んで行うとよいでしょう。

水+手伸ばし

冷水にフェルトを浸し、水を含ませます。その後、優しくフェルトを伸ばして形を整え、平らな場所で自然乾燥させます。ただしどちらの方法も、過度な力を加えるとフェルトを傷める原因となるので注意しましょう。

幼稚園のフェルト帽子を洗濯する方法は?

幼稚園のフェルト帽子は、子供たちが日常的に使用するアイテムなので、汚れや汗などで洗濯が必要になることもあります。以下のステップで優しく洗濯することをおすすめします。

・手洗いを推奨:フェルトは水や摩擦に敏感なので、洗濯機よりも手洗いが最適です。
・冷水を使用:温かい水はフェルトを縮ませる原因となるので、冷水で洗ってください。
・中性洗剤を使用:洗剤は中性のものを選び、適量を使用します。
・優しく押し洗い:強くこすったりしないように、優しく押し洗いを行います。
・脱水は控えめに:水を強く絞ると形が崩れるので、優しく水分を取り除くようにしましょう。
・形を整えて乾燥:タオルなどの上に帽子を置き、形を整えて自然乾燥させます。直射日光は避けて、風通しの良い場所で乾かすと良いです。

帽子の形やデザイン、使用されているフェルトの種類によっては、洗濯の方法が異なる場合があるので、できれば商品のタグや付属の取扱説明書を確認しましょう!

習字の下敷き(フェルト素材)の洗濯方法は?

習字の下敷きに使われるフェルト素材は、墨汁の吸収や滑りを防ぐ役割があります。頻繁に使用すると墨汁や手の油で汚れることがあるため、時折清潔に保つためのお手入れが必要です。手順としては、前述で紹介しているワッペンやフェルト帽子の洗い方を参照しましょう。

注意点として、習字の下敷きは、フェルト以外の素材や加工が施されている場合があります。そのため、付属する取扱い説明書やタグを事前にチェックしましょう!清潔な下敷きで習字の練習を行うことで、より良い環境での学びが期待できます。

記事のまとめ:フェルト素材の洗濯について

フェルト素材のアイテムは、その独特の質感と温かみで私たちの生活を彩ってくれますよね。この大切なアイテムを洗濯する際には、少しの注意が必要です。

水や熱にはフェルトがとてもデリケートなので、汚れた場合はなるべく手洗いをおすすめします。また、強くこすらず、優しく洗ってあげることで、アイテムの形や色を長く保つことができます。

乾燥の際も、風通しの良い場所で自然乾燥させることで、縮みや色落ちを防ぐことができますよ。あなたの大切なフェルトアイテムが長持ちするよう、その一つ一つに心を込めてお手入れしてくださいね。

これからの洗濯が、フェルトアイテムにとっても、あなたにとっても、素晴らしいものとなりますように!

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