大切なお仏壇をキレイにする掃除の基本ルール5選

お仏壇に手をあわせる姉妹

お仏壇は、亡くなった家族を偲ぶための、とても大切なものなので、キレイにしておきたいものです。毎日拝んでいたとしても、なかなか頻繁に掃除をすることはないかもしれません。大切なお仏壇をキレイに保つための掃除のテクニックをご紹介します。






目次

大切なお仏壇をキレイにする掃除の基本ルール5選

1)お仏壇を掃除する前にすべきこと・大切なことは?

お仏壇を掃除する前に、まずは祀られているご先祖様とご本尊様に、掃除することをご挨拶しておくと、仏具を移動させる時も引け目を感じることなく、掃除できるでしょう。

また、湿度の低い天気の良い日を選んで掃除をすることで、カビの原因となる湿気対策に気を配ることができます。窓を開けて作業をしたり、扇風機を回して通気をよくしておくという方法もあります。

お仏壇の掃除は、お位牌や仏具を取り出して作業しますので、後で配置がわからなくならないよう、スマートフォンなどで写真を撮っておくことも重要です。

2)お仏壇にも種類が?2種類の仏壇と掃除の違い

(1)唐木仏壇

お仏壇の代表的な種類の1つが、唐木仏壇で、全体が木でできています。カビが発生しやすいので、掃除の時に水は使わないという注意点があります。汚れやホコリを落とし、キレイに磨きます。

(2)金仏壇

もう1つの種類が、金仏壇で、金粉や金箔で装飾されていたり、漆塗りがされていたりします。漆も金も水に弱く、拭き跡や錆を引き起こしかねないので、掃除できる箇所をよく見定め、汚れやホコリを慎重に落とす範囲にとどめます。

合掌して祈っている女性

3)お仏壇の掃除に準備したいグッズ3選

(1)仏壇掃除専用の筆

まず必要なのが、仏壇掃除専用の柔らかい筆です。細かいところのホコリを取り除くことができますし、金や漆に傷をつけずに掃除ができますので、ぜひ準備したいアイテムです。

(2)使い捨てタイプの化学ぞうきん

水を使わずに汚れを落とすことのできる、使い捨てタイプの化学ぞうきんがあると、どうしても落ちにくい汚れの掃除に活躍してくれます。ホームセンター等で、仏壇用のものを選ぶことをおすすめします。漆が傷んだり、磨いた時にムラになってしまうケースもあるため、頑固な汚れがあるときだけ使うほうが良いかもしれません。

(3)作業用手袋

特に金仏壇のお掃除をする際には、指紋や手垢、汗などを付着させないため、作業用の手袋を使う必要があります。唐木仏壇のお掃除の時にも、仏具を素手で触るより手袋をしたほうが安心です。ブカブカの軍手よりも、手のサイズにフィットしたものを100円ショップ等で探すことをおすすめします。

4)お仏壇を掃除する5ステップを解説

(1)ステップ1:写真を撮り、手袋をつけて仏具を取り出す

唐木仏壇、金仏壇のどちらの掃除をする時でも、まずは仏具の位置を確認できるようスマートフォン等で写真を撮ります。その後、作業用の手袋をつけてから、中の仏具を取り出します。近くに新聞紙を敷いておき、その上に並べておくと良いでしょう。

(2)ステップ2:ホコリを落とす

仏壇掃除専用の筆を使い、汚れとホコリを落としていきます。金仏壇の場合は、漆でできている部分だけを掃除します。一番上の笠、扉の内側と外側のフレーム部分、下部の台のホコリを、上から下の順でキレイにしていきます。唐木仏壇も、同じように上から下の順でホコリを落とします。

(3)ステップ3:頑固な汚れを落とす

柔らかい布等で拭いても落ちない頑固な汚れがある場合は、仏壇掃除用の化学ぞうきんを使いやすい大きさにカットし、金仏壇の漆の部分や、唐木仏壇の汚れが目立つところを静かに拭きます。

(4)ステップ4:唐木仏壇を磨く

全体が木でできている唐木仏壇は、ホコリと汚れを落とした後に、専用のクリームで磨きます。使い古しのTシャツなど、汚れていない柔らかい布に適量を出して静かに磨きます。

笠の下の欄間や、上段の勾欄と呼ばれる部分は、彫刻が施されていたり繊細な飾りになっていたりするので、可能なら綿棒に専用のクリームをつけて磨きますが、難しければ柔らかい布で乾拭きをする程度で大丈夫です。

(5)ステップ5:仏具を元の位置に戻す

最初に撮っておいた写真を見ながら、仏具を元の位置に戻せば完了です。

5)汚れの特徴に応じての掃除方法とは?

(1)金属部分のくすみ

唐木仏壇の取っ手など、金属部分がくすんでいる場合は、金属磨きを使ってキレイに掃除をします。使い捨ての金属磨き用クロスを使えば、後の処理も簡単ですし、取っ手は丈夫に作られていることが多いので、くすみがなくなるまで丁寧に掃除することができます。

(2)ロウの付着

ロウソクのロウが垂れてしまっている場合は、仏具店等で取り扱われている専用のロウ取り材をその部分に吹きつけ、ロウをはがし取ります。その後、仏壇用のクリームで磨き、乾拭きをすればキレイになります。

(3)カビ

お供え物が気づかないうちにこぼれていて、唐木仏壇にカビが発生している場合は、お仏壇専用のクリーナーを柔らかい布に少量つけて、軽い力で静かにこすり落とします。金仏壇の漆部分は、クリーナーを使わず、柔らかいキレイな布でそっとこすり落とす程度にとどめます。

6)お仏壇のアイテムごとに掃除のポイント解説!

(1)おリン

真鍮でできているおリンをはじめとする仏具は、筆でホコリを落とした後、柔らかい布に金属磨きを少量つけて掃除をするとキレイになります。使い捨ての金属磨きクロスも活用できます。

(2)花立や香炉

金属製の仏具の中には、セラミック加工や金メッキ加工がなされているものもあります。その場合は金属磨きを使わず、柔らかい布で拭いてホコリと汚れを落とします。

(3)燭台

ロウソクのロウが垂れやすい燭台は、専用のロウ取り剤を使用し、掃除した後に柔らかい布で拭いて仕上げます。

(4)仏飯器、茶湯器

陶器製の仏具、仏飯器や茶湯器は、普段使っている陶器のお皿と同じ要領で、スポンジに食器用中性洗剤をつけ、ホコリと汚れを洗い落とします。

(5)位牌

位牌は、仏壇掃除専用の筆でホコリを落とした後、汚れが気になる場合は柔らかい布で乾拭きをして落とすようにします。専用のクロスを活用することもできます。

7)要注意!お仏壇の掃除での3つの注意点とは

金仏壇を掃除する際には、金箔が貼られている部分に絶対触らないように細心の注意を払って作業します。ほんの少し触れただけで剥がれたり、傷になったりしてしまうため、たとえ柔らかい筆や布でも、掃除することができません。

お仏壇の扉の部分を掃除する際には、内側の障子部分を傷つけないよう注意しながら、汚れを拭いたり磨いたりといった作業をするよう心がける必要があります。

引き出し状になっている下台や膳引きも忘れずに掃除しましょう。引き出してから、中の部分のホコリを仏壇掃除専用の筆で落とし、汚れが気になる場合は使い捨ての化学ぞうきんで拭きあげます。表面は仏壇クリームを使って磨き、乾拭きすればOKです。

8)日々のメンテナンスが重要!お仏壇を綺麗に使うコツとは

仏具を取り出すなどの、時間をかけた丁寧な掃除を頻繁にはできないとしても、ホコリや汚れが目立っていると感じた時に、ティッシュなどでさっと拭き取るだけでも、お仏壇をキレイな状態に保つことができます。お供え物をこぼさないように気をつければ、汚れやカビの発生を抑えられます。

また、仏壇掃除専用の筆をお仏壇の近くに置いておき、時間に少し余裕がある時にホコリを落としておくだけでも、その後のメンテナンスが楽になるでしょう。

9)お仏壇の掃除に関するQ&Aコーナー

(1)お仏壇掃除で運気が変わる?

風水では、お仏壇を掃除すると運気が上昇すると言われています。難しそうに感じても、上記のステップを踏まえ、必要なアイテムを揃えておけば、思いのほかシンプルな手順で掃除ができるので、安心して作業できます。

(2)掃除の頻度はどれくらいで考えるべき?

ホコリを取り除くといった簡単な作業であれば、可能なら毎日、もしくは2日に1回程度の頻度で行うことができます。お彼岸やお盆、年末の大掃除などの機会に、仏具を取り出して中をしっかり掃除するようにすれば、キレイな状態を保つことができるでしょう。

(3)専門業者さんに頼むとお金や期間ってどうなるの?

お仏壇の掃除を専門業者さんに頼むと、1万円~数万円で対応してもらえる場合があります。修理や、金部分の洗浄を依頼すると、金額は10万円を超えます。

金仏壇の漆や金箔の補修も含め、全体のクリーニングを依頼すると、1ヶ月~3ヶ月程度かかることもありますが、唐木仏壇の掃除や仏具磨きだけであれば、作業は2時間程度で終わることが多いようです。

(4)ロウソク・お線香の掃除のコツとは?

垂れたロウが付着して汚れている場合は、前述のとおり専用のロウ取り剤を使ってはがします。力任せにはがそうとすると、お仏壇に傷がつくことも考えられるため、必ずロウ取り剤を使うことが大切です。

香炉の灰の中に、お線香の燃え残りが増えていくと、建てる時に邪魔になるだけではなく、見た目もキレイとは言えません。割り箸やピンセットなどで灰の中にある燃え残りを取り除いてから、茶こしやふるい等を使って塊を取り除くようにふるうことをおすすめします。






まとめ

1)お仏壇掃除の前にするべきこと、2種類のお仏壇の違いを知ろう

2)お仏壇の掃除に欠かせない重要な3つのアイテムとは

3)5ステップで大切なお仏壇をキレイに掃除できる

4)注意事項と日頃のメンテナンスを覚えておこう

5)気になるQ&Aをチェック

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