素材別!ボールペンのインクの落とし方の4手順とは?
うっかりして、ボールペンのペン先を出したまま服のポケットに入れてしまったり、手についたボールペンのインクが服に移ってしまったりすると、綺麗に落とせるだろうかと心配になるものです。
ボールペンのインクの落とし方を、素材別にご紹介します。
目次
素材別!ボールペンのインクの落とし方の4手順とは?
1)そもそもボールペンのインクの成分って?
ボールペンのインクの基本的な原料は、染料、溶剤、樹脂、定着剤の4つです。ペンの色を決める染料と、書いた文字を消えにくくする定着剤、つなぎの役割をする樹脂を、溶媒である溶剤に溶かすことで、ボールペンのインクができあがります。
2)服に付着したインクを落とすのに必要なグッズ4選
(1)消毒用エタノール
服に付着したインクを落とすのに、消毒用エタノールを使用します。普段、掃除や消毒、除菌に使用しているもので大丈夫です。ドラッグストアや薬局で入手することができます。
(2)除光液
インク汚れを落とす際に、除光液を使うこともできます。成分を確認し、プロピレングリコール類を含んでいるものを選びます。ネイルケアに使っているものをそのまま活用できますし、ドラッグストアや100円ショップでも手に入るので、試しやすい方法です。
(3)無地の使い古したタオル
消毒用エタノールや除光液を使って、服に付着したボールペンのインクを溶かし出す、という作業のため、使い古したタオルを小さめにカットしたものが必要です。
色落ちや色移りの可能性があるため、印刷や濃い色の模様等のない、無地のタオルがおすすめです。
(4)使い古しの歯ブラシ
使い古しの歯ブラシがあると、インク汚れを叩き出しやすくなります。服の生地を傷めないよう、柔らかいブラシのタイプを選ぶと安心です。インクの付着した範囲が狭い場合は、綿棒でも大丈夫です。
3)服についたボールペンのインクの落とし方!一般的な4ステップ
(1)ステップ1:消毒用エタノールでインクを落とす
小さくカットしたタオルを敷いた上に、ボールペンのインクをつけてしまった服を、汚れのついた面を下にして置きます。
消毒用エタノールを少量染み込ませた使い古しの歯ブラシで、汚れの裏側から静かに叩き出すようにして汚れを溶かし出していきます。洗面台や風呂場など、薬剤の水分が多少飛んでも気にならない場所で作業するのがおすすめです。
(2)ステップ2:除光液を使ってインク汚れを落とす
除光液を使う場合、ステップ1の消毒用エタノールを使用する落とし方と同じ要領で行います。プロピレングリコール類が含まれている除光液と、使い古しの歯ブラシもしくは綿棒を使い、服に付着したボールペンのインク汚れを溶かし出します。
(3)ステップ3:汚れが薄くなるまで何度か繰り返し、すすぐ
消毒用エタノールもしくは除光液を使って、ボールペンのインク汚れが薄くなるまで、同じ作業を繰り返します。汚れが溶け出したら、ぬるま湯でよくすすいで、エタノールや除光液の成分を落とします。
(4)ステップ4:すぐに洗濯する
ボールペンのインク汚れを溶かし出した後は、放置せずすぐに洗濯します。時間を置いてしまうと、インクを落とした部分がシミになってしまい、かえって目立ってしまう可能性があるからです。
4)付着する素材別に解説!落とし方の違いとは?
(1)化繊素材
綿や麻、ポリエステルをはじめとする化繊素材でできた衣類は、上記の消毒用エタノールか除光液を用いた4ステップの落とし方を活用できます。
風合い加工がなされているものは、強くこすったり叩いたりすると変質してしまうことも考えられるので、軽い力で溶かし出すように心がけます。
(2)シルク・ウール
天然素材のうち、シルクやウールでできている服は、除光液やエタノールの成分が影響して変色してしまう可能性があるため、まずは目立たないところで確認することをおすすめします。
(3)革製品
革製品は大変デリケートなため、消毒用エタノールや除光液、その他の中性洗剤等が使えません。革に付着したボールペンのインク汚れを落とす、専用の商品が入手できれば対応できるケースもあります。
その場合も完全に落とせなかったり、変色や変質の可能性があるので、目立たないところに少量つけてチェックすることを忘れないようにしましょう。
5)インク汚れを落とす場合の注意点とは?
消毒用エタノールや除光液を使用する際は、必ず換気をしっかり行いながらインクを落とすようにします。いずれも揮発性が高いため、締め切った部屋で作業をしていると気分が悪くなってしまうことがあるので気をつけましょう。
せっかくボールペンのインク汚れを目立たないように落とすことができても、すぐに洗濯せずに時間を置いてしまうと、インクを落とした部分が輪のようなシミになってかえって悪目立ちしてしまうことが考えられるので、インクを落とす作業をした後はできるだけ早く洗濯することも重要なポイントです。
6)応急処置は?インクがついた場合にすぐに処置できる方法とは?
ボールペンのインクは、早く対処するほど落としやすくなります。外出先などでインク汚れをつけてしまった場合の応急処置として、手指の消毒用のアルコールジェルを、ティッシュに少量染み込ませて、もう一枚のティッシュで汚れを挟むようにし、服の裏側から軽く叩くようにしてインク汚れを溶かし出すことができます。
7)クリーニングも依頼できる?
(1)平均的な費用・期間は?
ボールペンのインク汚れは落としにくいため、一般のクリーニング店では対応していないケースもあります。どうしても綺麗に落としたい場合や、費用や期間がかかっても構わない場合は、シミ抜きを得意とする宅配クリーニング店を利用すれば安心です。
通常のクリーニング料金にプラスして、汚れの大きさや程度に合わせたシミ抜き料金と、送料がかかります。服の素材やインクの落ちやすさ等によって価格は大きく異なりますが、費用を合計すると3000円~6000円程度が相場といえるでしょう。
(2)依頼する上での注意点は?
事前に、ボールペンのインクの色や種類、服の素材、汚れの大きさ等を具体的に伝えて、かかる期間や費用を見積もってもらうことができます。
また、宅配クリーニング店によってはネットで見積もりができる場合もありますので、いくつか比較してどのお店に依頼するかしっかり検討し、納得した上でお願いすることをおすすめします。
まとめ
1)ボールペンのインクの成分と、対策グッズを知ろう
2)簡単4ステップでインク汚れを落としてみよう
3)素材別の落とし方の違いと注意点とは
4)応急処置が重要!外出先でもできる限りの対応を
5)どうしても困った時はシミ抜きに特化したクリーニング店を探そう