エアコンの臭いの対策は?使用前に試したい4つのこと

エアコンとリモコン

季節の変わり目にエアコンを久しぶりに使う時、臭いが気になるかもしれません。本格的なクリーニングはもちろん業者さんに頼むのが一番ですが、すぐに試すことのできる対策を知っておきたいものです。エアコンの臭いの対策に試したいポイントをご紹介します。






1)エアコンから出てくる臭いにはどんな種類や原因がある?

(1)汗や体臭

エアコンは、室内の空気を取り込んで温めたり冷やしたりし、その空気をファンで送り出すことにより、室温を快適に保つ仕組みです。

そのため、部屋の中の布製品に日々染み付いた汗や体臭の臭い、またペット臭が、代表的な臭いの1つの原因となります。汗をかきやすい夏場に限らず、家族が長い時間過ごすリビングのソファーやカーペット、寝室の寝具から発生する臭いが原因で、エアコンが臭いと感じてしまうのです。

(2)ゴミやタバコ

エアコンの近くにゴミ箱を置いていたり、キッチンの近くにエアコンがあったりする場合、空気中に漂うゴミの臭いが取り込まれてしまいます。どんなにきちんと管理していても、ある程度の臭いは漏れてしまいがちだからです。マンションなどでは、ゴミ箱を外に置くことが難しいケースもあります。

また、家族に喫煙者がいると、部屋全体に独特の臭いが染み付いていて、その空気を循環させて室温調整をするため、やはりエアコンから出る空気が臭ってしまうでしょう。エアコンのフィルターにも、タバコの臭いがついてしまうことが考えられます。

(3)エアコン本体のカビ・ホコリ・雑菌

どんなに室内の空気を綺麗に保っていても、エアコン本体にカビや雑菌が繁殖していたり、ホコリが付着したりしていると、出てくる空気にも当然その臭いが移ってしまいます。特に、数ヶ月使わずにいて、季節の変わり目に初めて動かす時には、このエアコン本体を原因とする臭いが出てきやすくなります。

エアコン内部の複雑な部分は、素人では掃除できないため、本格的なクリーニングは業者さんに依頼する必要がありますが、フィルター、カバー、ルーバーといった取り外しが可能なパーツだけでも洗って、対策を講じたいものです。

2)エアコンの臭い対策にぜひ活用したい4つのアイテムとは?

(1)洗濯用の中性洗剤

エアコンの取り外しが可能なパーツを掃除する際には、洗濯用の中性洗剤を使います。普段お使いのものを、指定された分量の水で薄めて用意します。時間やスペースに余裕があれば、浴槽やバケツ等を活用してパーツをつけおき洗いすることもできます。

(2)掃除機

フィルターを洗う前に、付着したホコリを掃除機でできるだけ吸い取り、綺麗にします。先にブラシのついたタイプのノズルがあると、掃除がしやすくなります。カバーやルーバーのホコリも、もし気になるようであれば、軽く掃除機をかけて綺麗に取り除きます。

(3)使い古しの歯ブラシ

カバーやルーバーを洗う際には、使い古しの歯ブラシを使って、汚れやホコリ、カビが溜まりがちな細かい部分を綺麗にします。パーツを傷めないよう、歯磨きをする時のような軽い力でこすり落とすように心がけます。雑巾では、小さな出っ張りや凹みを掃除しにくいので、ぜひ準備するようにしてください。

(4)使い古しのバスタオル

洗ったパーツをすすいだ後は、完全に乾かすことが大切です。濡れたままエアコンに戻すと、重大な故障につながりかねません。使い古しのバスタオルを活用して、フィルター、カバー、ルーバーに残った水分をしっかり拭き取り、風通しの良い場所でバスタオルの上に並べて乾かします。

3)今すぐ試してみよう!エアコンの臭い対策の掃除4STEP

(1)STEP1:パーツを取り外して掃除機をかける

エアコンのカバー、フィルター、可能ならルーバーを取り外します。ルーバーが取り外しにくいと感じる場合は、無理に外すと破損したり、元に戻せなくなってしまうおそれがあるため、つけたまま作業します。
それぞれのパーツを、掃除機に先がブラシになったタイプのノズルをつけて掃除し、付着しているホコリを除去します。ホコリがついたままですと、つけおきの洗剤液が汚れやすくなってしまうので、目立つホコリを吸い取っておきましょう。

(2)STEP2:洗濯用中性洗剤を薄めてつけおき洗いをする

それぞれのパーツをシャワーで水洗いした後、大きめのバケツもしくは浴槽を使ってつけおき洗いをします。洗濯用中性洗剤を指定された用量のとおりに水で薄めます。10〜15分ほど置いて、汚れが浮き上がるのを待ちます。

(3)STEP3:パーツの掃除をする

洗剤液を使い古しの歯ブラシにつけながら、まずはカバーとルーバーの細かい溝、出っ張りや凹みに溜まった汚れを綺麗にしていきます。歯ブラシでも届かないような隙間の汚れには、つまようじや綿棒を活用しても良いでしょう。
その後、フィルターも同じように歯ブラシを使って洗います。角の部分にホコリや汚れが溜まりやすいので、見落とさないようしっかり綺麗にします。

(4)STEP4:水ですすいで完全に乾かす

全てのパーツが綺麗になったら、シャワーを十分にかけて洗剤液が残らないよう洗い流します。もし少しでも洗剤の成分が残っていると、せっかく洗ったのにかえって違う臭いの原因となりかねません。特にフィルターは念入りに洗うように心がける必要があります。

使い古しのバスタオルで、パーツに残った水気をしっかりと拭きあげます。室内の風通しの良い場所か、直射日光が当たらないベランダなどに並べて、完全に乾かしてから元の位置に戻せば完了です。

エアコンを掃除している女性

4)要注意!エアコンの臭い対策・掃除をする時の注意点とは?

エアコンの臭い対策のためにパーツの掃除をする際には、比較的長い時間洗剤液に触れることになるため、掃除用の使い捨て手袋を着用し、肌荒れしないように気をつけましょう。また、歯ブラシで掃除をする時に、掃除機で取りきれなかったホコリが付着しやすいので、取り除きながら作業をすると効率よく綺麗にできます。

パーツを乾かす時は、直射日光が当たると変色・変質等の劣化を引き起こすことが考えられるので、できるだけ早く乾かしたいと思っても、日光が直接当たらない場所を選んで干すことをお勧めします。

5)室内の空気を綺麗に保つために心がけたい日々のコツとは?

前述のとおり、エアコンは部屋の中の空気を取り込んで温度を調節する仕組みになっているため、室内の空気を綺麗に保つように心がければ、臭い対策につながります。

ソファーや寝具類のカバーを定期的に洗濯すれば、汗の臭いや体臭が常に漂うことを避けられます。また、ペットの臭い対策も重要なポイントです。トイレやケージの管理を含め、こまめにケアをして、嫌な臭いが室内にこもってしまわないように気をつける必要があります。

ゴミの臭い対策としては、密閉性の高いゴミ箱を選んだり、生ゴミは臭いが出にくいように新聞紙に包んでから捨てたり、リビングのゴミ箱にお菓子やジュース等の空き容器をそのまま捨てないようにしたり、家族全員が協力することができます。タバコを吸う方がおられる場合、可能なら部屋の中では吸わないようにしてもらうと、エアコンの臭いが徐々に緩和されるかもしれません。

6)エアコンの臭いが取れない?業者さんへの依頼のポイントとは?

(1)業者さんに依頼すべきケースって?

上記のステップを参考に、エアコンのパーツを掃除したり、室内の空気を綺麗にしたりしたのに、まだエアコンの臭いが気になる場合、取り外しのできないフィンなどの部分に、カビや雑菌の繁殖、ホコリの付着があると考えられます。内部の専門的な掃除を素人がするのは危険ですので、エアコンの奥の方にカビ汚れのような黒い点々などが確認できる場合は、業者さんに依頼すべきでしょう。

(2)業者さんに頼むと何をしてくれるの?

エアコンクリーニングを業者さんに頼むと、取り外しのできない内部の複雑な部分を、専用の洗剤や高圧洗浄機等を使って、徹底的に綺麗にしてくれます。また、養生を必ずしてくれるので、室内が汚れる心配もありません。掃除で出た汚水を持ち帰ってくれたり、抗菌コートを施してくれる業者さんもあります。

(3)時間やお金の相場とは?

エアコンの掃除にかかる時間は、エアコンの機種や台数、お掃除機能付きかどうかによって変わってきます。ほとんどの業者さんが土日祝も対応していますので、家事やお仕事の都合に合わせて、時間に余裕のある日を選ぶと安心です。
相場は、お掃除機能なしのエアコン1台で、約10000円〜13000円、お掃除機能付きのエアコン1台で約17000円〜23000円程度となっています。

(4)依頼する上での注意点、選定のポイントとは?

事前にインターネット等で、それぞれの業者さんの作業内容、所要時間、作業費用を調べることが重要です。口コミなどを参考にしたり、実際に電話をしてまずは相談したりしてみると、対応の雰囲気がわかるかもしれません。決して安い費用ではありませんが、安心して任せられると思える業者さんを選べば、納得して作業を依頼することができるはずです。






まとめ

1)エアコンの臭いの種類と原因の違いを知ろう

2)家にあるアイテムを使ってエアコンの臭い対策を

3)簡単な4ステップでエアコンのパーツを洗ってみよう

4)お部屋の空気を綺麗に保つためにできる対策とは

5)エアコン内部の汚れが原因の臭いは専門業者さんに依頼しよう