タンスのカビ撃退法!緑カビ・白カビ・カビ臭・アルコール効果

タンスに整頓されている洋服

この記事ではタンスのカビ掃除の方法、落とし方を解説!緑カビ、白カビ、青カビ、黒カビの掃除の違いは?カビはアルコールで死滅するのか?

何%のアルコールが効果的なのか?カビだらけになったタンスの処分方法、嫌なカビ臭の取り除き方、服(衣類)のカビ移りを予防するポイントをまとめてご紹介しますので、最後までご覧ください!


目次

カビにも種類がある?種類による違いとは

そもそもカビとは?

カビは、菌糸という糸のような形状の細胞で構成される菌類で、胞子を飛ばすことで増殖します。湿気の多い環境を好む特性があるため、湿度の高い季節や室内環境で繁殖しやすくなります。カビが発生した家具等は劣化・変質したり、カビくさいニオイが付着してしまったりします。

カビの主な3種類とは?

青カビ

身近にあるカビの1種、青カビは、食べ物に良く発生するタイプのカビです。冷蔵庫の中に入れたままうっかり忘れていて、長期間経ってしまったパンや餅、みかんやヨーグルト等の乳製品に青カビが発生しているのを見ることがあります。

黒カビ

黒っぽい見た目で繁殖力の強い黒カビも、身近にある代表的なカビの種類です。壁や家具、浴室、衣類等に発生し、乾燥にもある程度耐える強さがあるため、家の中で繁殖しやすいカビだと言えます。

ススカビ

ススカビは、黒っぽい灰色で綿毛状になっているカビで、タンス等の家具と壁の間や、衣類、クーラーの内部等に発生することがあります。喘息の原因ともなりかねない危険なカビですので、できる限り早く、確実に撃退したいものです。

なんでタンスのカビは繁殖するの?3大原因とは?

タンスと壁の間に隙間がなく、通気性が悪い

タンスのカビが繁殖する原因の1つは、壁にタンスをぴったりくっつけて置いていて、隙間がなく通気性が悪くなっていることがあります。

隙間にホコリが溜まらないように、またタンスの後ろに物が落ちてしまわないように、壁にぴったりくっつけて置きたくなるものですが、通気性が悪いと必然的に湿気が溜まり、カビが繁殖しやすい環境を作ることになります。

洗濯していない衣類・乾ききっていない衣類を収納している

「少し着ただけだから」と、洗濯していない衣類をそのままタンスの引き出しにしまうと、汗や皮脂汚れがカビの餌となって、繁殖しやすい条件になってしまいます。

また、部屋干しした衣類や厚みのある生地を使っている服など、乾いていると思っても実はまだ水分をある程度含んだままの衣類を、畳んでタンスに収納すると、水分が蒸発しないままタンスの中にとどまり、湿度が高くなってカビの好む状態を作り出してしまうのです。

タンスの近くに加湿器を置いている

タンスにカビが繁殖してしまうもう1つの原因として、タンスの近くに加湿器を置いて使っていることが考えられます。引き出しの隙間から、加湿器の湿気がタンスの中に入って、収納している服に湿気が吸収されたり、タンスと壁の間に加湿器の湿気が溜まってしまったりするからです。

ライフハック+編集長

通気性や衣類の収納、換気状況が原因でかビが発生していることが大きな原因です。

事前準備を!タンスのカビ取りに準備したいグッズ3選

消毒用エタノール

タンスのカビを殺菌するのに効果的なのが、消毒用エタノールです。ドラッグストアや薬局等で入手できます。カビ汚れを落とす前に、タンスに付着したカビを殺菌しておくと、毒性の強いカビ菌を室内に撒き散らすことを避けられます。

使い古しの歯ブラシ

カビを殺菌した後、カビ汚れをタンスからこすり落とすために、使い古しの歯ブラシを使います。ブラシはできるだけ柔らかいタイプのものを選ぶようにします。消毒用エタノールを含んだ状態のタンスを、硬い歯ブラシでこすると、傷がついたり風合いが変質したりするおそれがあるので、あれば子供用の歯ブラシなどを使うと安心です。

掃除機

タンスからこすり落としたカビ汚れを吸い取るのに、掃除機を活用します。エタノールで消毒・殺菌した後ではあっても、カビ独特のニオイが気になることもあるので、排気口からカビの粒子が出ない、目の細かいフィルターを使っている掃除機を選ぶと良いでしょう。

タンスがカビだらけ?カビを撃退させる掃除の4ステップ

ステップ1:消毒用エタノールで殺菌する

タンスのカビが発生している部分に、消毒用エタノールを吹き付けます。5~10分放置して、カビにエタノールを染み込ませ、しっかりと殺菌します。

ステップ2:使い古しの歯ブラシでカビをこすり落とす

カビの殺菌が済んだら、タンスに付着したカビ汚れを、使い古しの歯ブラシ(柔らかいブラシのもの)でこすり落とします。一度に広い範囲を強くこするのではなく、軽い力で少しずつ落とすようにします。板材の木目に沿って、ゆっくりと動かすと効果的にカビ汚れを落とすことができます。

ステップ3:掃除機でカビ汚れを吸い取る

歯ブラシでカビ汚れを落としたら、放置せずすぐに掃除機で吸い取ります。殺菌されているとはいえ、カビが室内に散らばるのを避けるため、吸引力が強くカビの粒子を排気口から出さないタイプの掃除機を使うと安心です。

ステップ4:タンスを乾燥させる

カビが繁殖する要因のうち、最大のものが湿気です。そこで、上記のステップでタンスのカビを落としたら、最後にタンスそのものをしっかり乾燥させることが重要なポイントとなります。

小さくて、持ち運びできるサイズのタンスであれば、ベランダ等に置いて天日干しにすると、日光の消毒作用も加わるのでオススメです。大きくて簡単に動かせないサイズのタンスは、エアコンの除湿機能を用いて室内で乾燥させます。いずれの場合も、引き出しを全て取り出す、もしくは開け放った状態で乾燥させるようにしましょう。

要注意!カビ掃除で注意したい2つのこととは?

部屋の換気と保護具を忘れない

タンスのカビ掃除の際に注意すべきことの1つは、部屋の換気をしながら作業することと、作業の前に保護メガネ、マスク、掃除用の手袋等の保護具を忘れずに着用することです。どんなに気をつけてカビ掃除の作業をしていても、ある程度カビ菌が飛散することは避けられません。

部屋を閉め切った状態で行うと、室内にカビが撒き散らされ、吸い込んでしまう危険性がありますので、必ず換気しながら作業するようにします。また、消毒用エタノールが肌に直接付着したり、目に入ったりすることを避けるために、保護具の着用を心がける必要があります。

カビ汚れを雑巾で拭かない

もう1つの注意点は、カビ汚れを雑巾で拭かないことです。カビを綺麗に拭き取ろうとしたつもりが、実はカビ汚れをタンスの他の部分にも広げてしまうことになるからです。雑巾が濡れていても、乾いていても同じように広げてしまうため、雑巾ではなく使い古しの歯ブラシで少しずつこすり落とす方法が良いでしょう。

どんな使い方がよい?タンスを綺麗に保つ予防方法

カビを発生させないための日常のコツ

タンスを置く際に、壁との間に少し隙間をあけて置くようにすると、空気の流れができて湿気が溜まるのを防ぐことができます。

大きいタンスは、なかなか動かすことも少ないので、最初に配置する時に置き方を工夫し、カビの繁殖しにくい環境にすることが重要です。小さくて動かしやすいサイズのタンスであれば、掃除の際に移動させてタンスの裏側や下に溜まったホコリやゴミを掃除機で吸い取っておくようにします。

衣類をしまっておくポイント

タンスの引き出しに衣類をぎっしり詰め込んでしまうと、通気性が悪くなってしまいます。また、その中に乾ききっていない衣類があると、蒸発しないまま中にとどまってしまうので、タンスの内側にカビが発生する原因となります。

引き出しに入れる衣類の量は適正に保ち、衣類をしっかり乾かしてから収納することを心がけると、タンスにカビを発生させず、綺麗な状態で使い続けることができます。さらに、乾燥剤や除湿剤を併用すれば、しっかりと湿気対策ができるでしょう。

お部屋の壁のカビ掃除方法の記事でもコツを紹介しています。合わせて参考にしてください。

タンスのカビ掃除に関連する質問まとめ(Q&A)

カビの生えた服は他の服にうつるの?

カビが生えた服は他の服にうつる可能性があります!カビは、空気中に胞子を放ち、その胞子が他の服に付着することで繁殖します。そのため、カビが生えた服をそのままクローゼットや衣装ケースに保管しておくと、他の服にもカビがうつり、増えてしまいます。

カビの胞子は非常に小さく、目に見えないほど。カビが生えた服と他の服が直接接触していなくても、クローゼットや衣装ケースの空気中に漂う胞子が他の服に付着し、カビが繁殖することがあります。

カビが生えた服を見つけたら、早めに対処することが大切です。カビが生えた服は、そのまま着用すると肌にカビの胞子が付着し、健康被害を引き起こす恐れも。また、カビが生えた服と他の服を一緒に洗濯すると、他の服にもカビがうつってしまうので注意が必要です。

タンスの「緑カビ」「白カビ」の掃除方法とは?

タンスの「緑カビ」「白カビ」には次の手順を試してみましょう。

STEP
タンスの中の衣類や小物類を取り出す

カビを除去する前に、タンスの中の衣類や小物類を取り出します。カビの胞子を吸い込まないように、マスクやゴーグルを着用しましょう。

STEP
タンスの中の掃除
STEP
カビの除去

カビの除去は、塩素系漂白剤やアルコール除菌スプレーを使いましょう。

緑カビの除去

緑カビは、塩素系漂白剤が効果的です。カビに直接塩素系漂白剤を吹きかけ、5〜10分置きます。その後、水で洗い流して乾燥させます。

白カビの除去

白カビは、アルコール除菌スプレーが効果的です。カビに直接アルコール除菌スプレーを吹きかけ、乾いた布で拭き取ります。

STEP
タンスの乾燥

カビの除去後、タンスは完全に乾燥させましょう。カビは湿気の多い環境で繁殖するため、乾燥させることが大切です。

塩素系漂白剤を使用する場合は、換気を十分に行い、肌や目への付着に注意しましょう。アルコール除菌スプレーを使用する場合は、色落ちや変色の可能性があるため、目立たない場所で試してから使用しましょう!

タンスの裏の壁のカビ掃除方法は?

タンスの裏側は、湿気や汚れが溜まりやすい場所です。また、タンスと壁の間に隙間があると、さらに湿気が溜まりやすくなります。そのため、カビが発生しやすくなります。カビ取り方法として、以下の手順で行いましょう。

タンスの裏の壁のカビ掃除方法(手順)
・タンスの引き出しや扉をすべて開けて、衣類や小物を取り出す
・タンスと壁の間に隙間がある場合は、隙間に溜まったホコリやゴミを掃除機で吸い取る
・カビの程度をチェックする
・軽度の場合:消毒用エタノールをカビの発生した部分に吹きかけ、5分ほど放置
・重度の場合:カビ取り剤を使って落とす
・カビ取り剤を塗った部分を、歯ブラシでこすり落とす
・カビが残っている場合は塩素系漂白剤を5倍に薄めたものを吹きかけ、30分ほど放置
・カビが落ちたら、水で濡らした雑巾で水拭きして、水分をしっかりと拭き取ります。
・タンスの裏の壁に除湿剤を置いて、カビの再発を防ぎましょう(壁の間に隙間を空けて風通しをよくする)
・衣類や小物を元に戻して完了です

タンスの裏の壁にカビが生えた場合、放置するとカビが広がったり、衣類や家具にカビが付着したりする可能性があります。早めに掃除して、カビの再発を防ぎましょう。

タンスのアルコール除菌はできる?方法とは?

タンスのアルコール除菌はできます!アルコールは、細菌やウイルスなどの微生物を殺す効果があるため、タンス内を清潔に保つことができます。

タンスのアルコール除菌方法
・タンスの中身をすべて取り出します
・タンスの内側を乾いた布で拭きます
・アルコール消毒液を乾いた布に吹き付け、タンスの内側を拭きます
・アルコールが揮発するのを待ちます

アルコール消毒液は、市販の消毒用アルコールや、エタノールを水で薄めたもの(70%程度の濃度)が使用できます。タンスの素材によっては、アルコールで変色する可能性があるため、事前に目立たない場所で試してから使用してください。また、アルコールは引火性があるため、換気しながら作業を行うようにしましょう!

カビは何に弱いの?アルコールは何%?カビは死滅するの?

カビを殺菌するのに最適なアルコール濃度は70%です!85%以上になると殺菌力が低下します。アルコールは、人間の住居でよく発生する黒カビ、青カビ、赤カビのすべてに効果があります。濃度70%のエタノールを使うと、黒カビ、青カビ、赤カビのいずれも死滅するまで3秒以下という短時間で除菌できます。

濃度が低すぎると殺菌効果が低下し、濃度が高すぎるとアルコールが揮発しやすく、カビの死滅に時間がかかります。

なお、アルコールはカビの胞子にも効果があります。カビ胞子は、空気中に浮遊しているため、目には見えませんが、カビが発生する原因となります。アルコールでカビを除去すると、カビ胞子も死滅させることができるため、再発を防ぐ効果もあります。

ただし、アルコールは揮発性が高いため、換気をしながら使用するようにしましょう。また、アルコールを衣類や家具などの素材に直接使用すると、変色やダメージの原因となる可能性があるため、注意が必要です。

タンスのカビ防止シートの使い方は?ダイソー(100均)のおすすめは?

タンスカビ防止シートは、タンスの中の湿気やカビを抑える効果があるシートです。シートには、吸湿性の高い素材や防カビ剤が配合されており、タンスの中の湿度を下げることでカビの発生を抑えます。また、シートには消臭効果のあるものもあり、タンスの中のニオイ対策にも効果的です。

シートはタンスの底や引き出しの底に敷くだけで簡単に使うことができます。シートの枚数やサイズは製品によって異なるため、タンスのサイズに合わせて選ぶ必要があります。ダイソーでは、タンスのカビ防止に役立つシートを2種類販売しています。

くり返し使える除湿シート(タンス・引き出し用、1枚)

100円(税込110円)で販売されている、繰り返し使える除湿シートです。B型シリカゲル、多孔質セラミック、活性炭の3種類の機能性ビーズを配合しており、除湿・脱臭・抗菌・防カビの4つの効果があります。吸湿後は天日に干すだけで簡単に再生できるため、経済的に使えます。

防虫タンスシート

100円(税込110円)で販売されている、防虫効果のあるシートです。不快な害虫を寄せ付けにくく、消臭、抗菌、防カビの効果もあります。下からの湿気や汚れを防ぐクッション性があり、キズがつくのを防ぎます。

どちらのシートも、タンスや引き出しの底面に敷いて使用します。引き出しのサイズに合わせてカットすれば、ぴったりとフィットします。店舗や仕入れによって影響がありますので、取り扱い状況を確認してから店舗に向かいましょう。

タンスのカビ臭いにおいへの対処方法は?

タンスのカビ臭を消す方法
・タンスの引き出しから衣類をすべて取り出します
・水250mlに大さじ1の重曹を入れて重曹水を作ります
・タンスを日当たりが良く風通しが良い場所に出します
・雑巾を重曹水に浸して固く絞り、タンスの中や引き出しの表と裏を拭きます
・乾いた雑巾で乾拭きします

重曹には消臭効果があるので、重曹水で拭くことでカビ臭を除去することができます!また、日当たりと風通しの良い場所に出すことで、カビの繁殖を抑えることができます。カビが落ちない場合は、重曹水ではなく「漂白剤」を使う方法も試してみましょう。

タンスのカビ臭を予防するには「タンスの中をこまめに掃除する」「タンスの中を湿気がこもらないようにする(定期的な換気)」「防虫剤を使う」と効果的です。

タンスの中を湿気がこもらないようにするためには、引き出しに新聞紙を敷いたり、除湿剤を入れたりするとよいでしょう。防虫剤を使うことで、カビの繁殖を抑えるだけでなく、防虫効果も期待できます。

ライフハック+編集長

タンスのカビ臭を放置しておくと、服にもカビ臭が移ってしまうことがあります。こまめに掃除をして、カビ臭を予防しましょう。

タンスがカビだらけで捨てる場合は?

タンスがカビだらけで処分するかどうか迷った場合の判断基準は3つです。「黒カビが生えている(健康への影響)」「カビが広範囲に渡っている」「カビ臭が部屋に広がっている」などの場合は、処分するタイミングと考えましょう。仕方なくて処分する場合は、以下の流れで行いましょう。

STEP
タンスの中身をすべて取り出す

まずは、タンスの中身をすべて取り出しましょう。衣類や布団、小物など、タンスの中にあるものはすべて取り出してください。カビが広がるのを防ぐために、中身はビニール袋に入れて密閉しておきましょう。

STEP
カビを除去する

・アルコールを含ませたティッシュで拭く
・漂白剤を含ませた布で拭く
・カビ取り剤を使用する

カビの状態やタンスの素材に合わせて、適切な方法で最低限のカビを除去しましょう。

STEP
タンスを解体する

カビが除去できたら、タンスを解体しましょう。解体することで、粗大ごみとして処分しやすくなります。

STEP
粗大ごみとして処分する

解体したタンスは、粗大ごみとして処分しましょう。粗大ごみの回収を依頼する場合は、自治体の指定業者に依頼しましょう。

なお、タンスが大きく重い場合は、自分で解体するのが難しい場合があります。その場合は、不用品回収業者に依頼するのも一つの方法です。

タンスのカビを放置すると、衣類や布団などにカビが付着して健康被害を引き起こす恐れがあります。また、カビは繁殖しやすいため、早めに処分することが大切です。

記事のまとめ:タンスのカビ掃除について

ここまでタンスのカビ掃除方法をご紹介しました。カビの種類、カビの度合い、タンスの素材によってもお手入れ方法は異なります!

まずはタンスのカビの状況をチェックして、適切な手順で試してみましょう。日頃から、湿気を防ぐ、換気をする、などのメンテナンスを心がけて、なるべく長期間愛用できると良いものですね!

この記事の参考文献

カビぺディア
蔵桐工房
箪笥の松本

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